俳優としていつも走り続けている。
それが、チ・チャンウクの印象だ。
事実、兵役による空白期間を除いて、2009年の『ソル薬局の息子たち』で注目を集めてから彼はずっとテレビドラマに出続けている。
それも演じる役柄がとても多様だ。陸上競技にたとえれば、短距離と長距離を両方こなすセンスと力量を持っている。それだけに、新しいドラマに主演すると、「今度はどんなキャラクターで見る人を楽しませてくれるのか」と期待を抱かせる。そういう意味では、ワクワク感がとても強い俳優だ。
それにしても、チ・チャンウク最新作のNetflixシリーズ『アンナラスマナラ -魔法の旋律-』には改めて驚かされた。演じるのが、謎めいた魔術師だったからだ。これは意表を突かされた。
しかも、人気ウェブ漫画が原作となっている『アンナラスマナラ -魔法の旋律-』は、ミュージカル仕様の音楽シーンが随所に織り込まれていて、チ・チャンウクの心地よい歌声が披露されている。さらに、それがファンタジーな映像とセットになっているのだから、ドラマも大いに盛り上がっている。