済州の濃い人間関係とともに、さまざまな風物を見せてくれた韓国ドラマ私たちのブルース』。この島の魅力を今回は食を中心にお伝えしよう。

■アワビ(チョンボク)の刺身、麺、粥

『私たちのブルース』のチュニ(コ・ドゥシム)やヨンオク(ハン・ジミン)ら海女グループがもっとも獲りたかったのがこのアワビだろう。本土から済州に移ってきて海女になったヨンオクに、先輩海女が船の上で次のように言う場面があった。

 先輩「(海の中でおこぼれにあずかろうと)あたしたちにつきまとうんじゃないよ」

 ヨンオク「は~い」

 若い海女「先輩の言うことは聞き流せばいいのよ。チュニさんについて行かなきゃサザエしか獲れないんだから」

 サザエも今や高級食材なのだが、そのさらに上に君臨するのがアワビ。日本でもそうだが、済州では本土や外国からの旅行者が少々高くても買ってくれるのだ。

 夜はアワビの刺身やステーキで一杯。締めはアワビ入りの麺。よく朝はアワビ粥という3食アワビ尽くしが、済州らしい贅沢である。

 アワビ粥(チョンボクチュク)は、できれば海女が切り盛りしている専門店で食べたい。鮮度がいいのでアワビは内臓ごと煮ることができる。その磯の風味は最高だ。

アワビの刺身は歯ごたえも味のうち
劇中の架空の村、プルンマウルがある西帰浦の人気店『コモンククス』のチョンボクソンゲククス(アワビとウニの麺)
済州東部の海女たちが切り盛りするアワビ料理専門店『ヘニョエチプ』のチョンボクチュク(クアワビ粥)。内臓ごと煮てあるので濃い緑色をしている