■『私たちのブルース』のウニやハンスが高校の修学旅行で行った木浦(モッポ)

『私たちのブルース』にもたびたび登場した済州港沿岸旅客ターミナル。ここから木浦や麗水、釜山行きの船が出る

『私たちのブルース』第1話で、ウニ(イ・ジョンウン)がヨンオク(ハン・ジミン)とソジュを飲みながら、高校の修学旅行の思い出を楽しげに語るシーンがあった。

 その修学旅行のシーンで高校生のウニがクラスメートのハンスにキスを迫った階段は木浦市の福満洞34-1にある。撮影に当たり、こんな古びた街並みをよく見つけて来たなと思うかもしれないが、木浦は中国と日本を結ぶ航路の中継点としての歴史があるので、枯れた街並みの宝庫なのだ。日本植民地時代は多くの日本人が住んだので、今も日本式の家屋や寺などが多く残っている。

ウニとハンスの思い出の階段

高校生のウニとハンスが綿アメを片手にはしゃぎ回った木浦近代歴史館(旧・東洋拓殖株式会社木浦支店)前の交差点

木浦近代歴史館の対角線上にある日本家屋は、15年ほど前にリノベーションされ、人気のカフェ『ヘンボク カドゥクハンチプ(幸せ満ちる家)』になっている

 木浦はソウルからはKTXで2時間半で行けるが、『私たちのブルース』のファンなら、ドンソク(イ・ビョンホン)やソナ(シン・ミナ)、オクドン(キム・ヘジャ)やチュニ(コ・ドゥシム)が利用した済州↔木浦の船便で行くのも一興だろう。筆者も大学の卒業旅行で済州に行くとき、木浦から乗った思い出の航路だ。

木浦から済州に戻り、停泊中のフェリー。行商人のドンソク(イ・ビョンホン)もこの船をたびたび利用しただろう

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