韓国ドラマ私たちのブルース』の舞台、済州の魅力を3回に渡ってお伝えしてきた。今回は、テンプルステイと周辺の島旅。そして、劇中、ウニ(シム・タルギ/イ・ジョンウン)とハンス(キム・ジェウォン/チャ・スンウォン)が訪れた本土の木浦全羅南道)を取り上げる。

■南の島でテンプルステイ(宿房体験)

 解放感たっぷりの済州を旅するうえで、忘れられない思い出になりそうなのがテンプルステイだ。

 テンプルステイとはいわば仏教修行の真似事なのだが、観光アクティビティのひとつなのでそれほどハードルは高くない。1泊2日なら、鐘つき、読経(夜と早朝)、食事(夜と朝)、数珠やランタンづくり、お茶会、朝の散歩などが基本メニューだ。通訳を付けることもできるし、わかりにくい法話もほとんどない。

南国を感じさせるヤシの木と寺のコントラストに妙味がある済州の薬泉寺
朝5時に行われた薬泉寺での読経

 済州では西帰浦市の大浦洞にある薬泉寺(ヤクチョンサ)のテンプルステイが有名だ。5泊6日のソウル済州周遊旅行の終盤、ここで1泊2日のテンプルステイを体験した筆者の事務所代表(日本人)は、「肉や魚抜きの食事は味気ないし、早起きしての読経はしんどかったですが、観たいものだけ観て、食べたいものだけ食べる旅にこうした抑制のきいた文化体験が混じると、大きなアクセントになりますね。10畳ほどの部屋でさまざまな年齢の人といっしょに寝たのですが、修学旅行のようで楽しかったです。なによりテンプルステイを終えた日のランチで飲んだビールの美味しかったこと(笑)」

寺での朝食は仏教式の作法でいただく

 

テンプルステイの夕食はバイキング式。一見、ふつうの韓国料理のようだが、ニンニクは不使用。唐辛子も控えめだった