日本で韓流ブームが巻き起こって約20年。韓国ドラマの人気とともに歩んできた韓流エンタメ情報誌『韓国TVドラマガイド』の表紙を飾ったスターたちを、当時のエピソードなどを交えて振り返っていくシリーズ。今回は8年前に遡って、イ・ジュンギ、チャン・グンソク、イ・ミンホ、ヒョンビン、イ・ジョンソクが登場した2014年8月発売の54号から2015年6月発売の59号までを紹介します。
■イ・ジュンギ、チャン・グンソク、イ・ミンホ、ヒョンビン、イ・ジョンソク……トップスター大集結!
この時期、大人の俳優として実力を確立させたイ・ジュンギ(1982年4月17日生まれ)とヒョンビン(1982年9月25日生まれ)。同年代の2人は現在に至るまで、韓国ドラマ界を牽引しています。
いっぽう、彼らより下の世代のチャン・グンソク(1987年8月4日生まれ)、イ・ミンホ(1987年6月22日生まれ)、イ・ジョンソク(1989年9月14日生まれ)は、当時まだ20代。表紙初登場のイ・ジョンソクは、少年っぽさが残る表情や佇まいなどがとても印象的でした。
『韓国TVドラマガイド』54号(2014年8月発売)の表紙はイ・ジュンギ。日本でも三浦春馬主演でリメイクされた『TWO WEEKS』(2013年)について、ロングインタビューを掲載しています。
同作で初の父親役を演じたイ・ジュンギは、出演を決めるまでかなり悩んだとか。『華麗なる遺産』(2009年)や『いとしのソヨン』(2012年)といった大ヒット作を生み出し、本作を手がけた脚本家ソ・ヒョンギョンに「あなたの代表作にするから」と説得されて、出演の意を決したと話しています。
また、インタビューのなかでは、「無限の愛を胸に抱き続けていたことで、守るべき大切な人たちを思いやり、理解する心を学んだ(中略)。テサン(主人公)が成長していく姿は、そのまま俳優イ・ジュンギが人として深まり、成熟していく姿になったと思う」と語っていました。
実際に、この『TWO WEEKS』で、イ・ジュンギは韓国ドラマの権威ある賞「APAN STAR AWARDS」で男性最優秀演技賞を受賞するなど、演技者として高い評価を受けました。
さらにこの号ではイ・ジュンギの最新レポートとして、主演時代劇『朝鮮ガンマン』の制作発表会レポートも掲載。朝鮮王朝時代の末期、激動の時代を生きる主人公を演じて、「ソウルドラマアワード」韓流ドラマ部門で男性俳優賞などを受賞した作品です。
2014年10月発売の55号の表紙を飾ったのはチャン・グンソク。『美男<イケメン>ですね』(2009年)で韓流イケメン大ブームを巻き起こしていた27号(2010年2月発売)以来の表紙登場です。
この号では、チャン・グンソクの主演ラブコメ『キレイな男』(2013年)について、インタビューを掲載しています。同作は“キレイな顔”を持つ主人公が挫折や試練を乗り越えて成長していく姿を描いた物語で、平凡なヒロインを“国民的歌姫”として大ブレイク中のIUが演じることも話題になりました。
表紙やグラビヤ写真を今見ると、イケメンなだけでなく、チャン・グンソクの内面の成長を感じさせる多彩な表情に惹き込まれます。インタビューのなかでも「俳優としてアーティストとして、夢や目標を探して(そこに向かって)走ってる」と、“チャン・グンソクらしさ”を追求する姿を語っています。
特筆すべき取材エピソードは、チャン・グンソクのインタビューが、彼の希望で日本語オンリーで行われたこと。たまにわからない言葉があったときだけ通訳に訊くだけで、ほぼ完璧な日本語で真剣に質問に答えてくれました。インタビューを終えた瞬間、ほっとしたのか、「ミルク~」といって栄養補給の牛乳をパックでおいしそうに飲んでいた姿も印象的でした。