韓国tvNで11月7日から始まった『エージェントなお仕事』。毎週月曜日と火曜日の放送で、日本でもNetflixで同時配信されている。

 舞台になっているのは芸能事務所「メソッドエンターテインメント」。このドラマの原題は「芸能人マネージャーとして生き抜く」という意味だが、文字通り、『エージェントなお仕事』では芸能事務所のマネージャーたちが所属俳優の持ち込んでくるトラブルに四苦八苦させられながら、必死に帳尻を合わせていく姿がテンポよく描かれていく。

 ストーリーの始まりから展開がめまぐるしい。やり手の創業者が旅行中に急死してしまい、会社の存続が危ぶまれる。社員が期待している理事のマ・テオは油断ならない人物で、ライバル事務所への移籍も取りざたされている。何を考えているのかまったくわからない男なのだ。

 そんなマ・テオに扮しているのがイ・ソジンで、彼は「有能な上司」にありがちな気難しさを出しながら冷静に演じている。

 そして、事務所の命運を託されたマネージャーが、キム・ジュンドン(ソ・ヒョヌ)とチョン・ジェイン(クァク・ソニョン)だ。2人はチーム長として所属俳優たちが持ち込んでくる難題に精一杯に取り組んでいく。

 逆に、新人マネージャーとしてミスばかり繰り返しているのがソ・ヒョンジュ(チュ・ヒョニョン)だ。彼女はマ・テオの知り合いなのだが、どんな関係なのかは謎めいている。演じているチュ・ヒョニョンは、『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』で主人公ウ・ヨンウの友人トン・グラミの役をキュートに演じた女優だ。

 以上の4人がメインキャストであり、見どころは毎回俳優が実名で登場してくるところだ。

『エージェントなお仕事』画像出典:tvN

■名作『マイ・ディア・ミスター』共演俳優が実名でカメオ出演!

 第1話では、『パラサイト 半地下の家族』で豪邸に住む美しい社長夫人を演じたチョ・ヨジョンが有名監督から主演をキャンセルされる役を演じていた。

 また、第3話では『赤い袖先』で強烈な悪女を演じたソ・ヒョリムが超ベテランのキム・スミと共演して、俳優一家の姑と嫁の葛藤を演じていた。2人は実生活でも姑と嫁の関係。それを生かした脚本のセンスがとてもいい。

 このように毎回、俳優の設定が興味深いのだが、個人的に心が躍ったのが第5話であった。