■『悪の花』見どころは?イ・ジュンギの巧みな演技に惹かれる

★見どころポイント〈1〉主人公は悪か、善か?

 仕事に没頭する妻ジウォンに代わり、家事や子育てをこなし、両親の前で彼女をかばうなど、献身的に妻をサポートする理想の夫ヒソン。だが、冒頭のシーンでは、「明かしてしまおうか、俺がどんな人間なのか」と謎めいたセリフを残しており、“ワケあり”を漂わせる。

 実は、彼は、大病院長の息子「ペク・ヒソン」になりすました別人。連続殺人犯の息子で共犯容疑者「ト・ヒョンス」であることが早々に明かされ、序盤から観る者の好奇心をそそる展開に。

『悪の花』画像出典:tvN

 ヒソンは愛妻家に見えるいっぽうで「一切の感情を持っていない」という噂もあり、妻を騙して利用する“悪い男”なのか!? と思わされるが、話が進むにつれ、様々な言動の裏に妻への愛が……?

 善人にも悪人にも見える、感情を消したイ・ジュンギの巧みな演技の罠にハマる!

『悪の花』画像出典:tvN

★見どころポイント〈2〉毎話織り込まれる過去の回想シーンが胸キュンもの!

 毎話冒頭には、14年前のヒソンとジウォンと出会いから家庭を築くまでのエピソードが回想として綴られていくが、これにより「サスペンスと思っていたが、ロマンスだった!」度が倍増する。

 出会った当初、何かに怯えるような目で人を遮断していたヒソンが、少しずつジウォンの前では笑みがこぼれるようになり、我が子が産まれた時は自分の感情にとまどう。

 連続殺人犯の正体を追うスリルがある一方で、2人が紡いできた愛の過程には胸キュンの連続! ヒソンの愛は本物かどうかの答えが、過去のエピソードに集約されており、そんな過去と現在の彼の姿がリンクされていく構成が見事だ。

『悪の花』画像出典:tvN