90号(2020年8月20日発売)で約2年ぶりに表紙を飾ったイ・ジュンギ。リーガルロマンス『無法弁護士~最高のパートナー』(2018年)から約2年、待望の新作『悪の花』(2020年)へ出演にあたっての思い、制作発表会をレポートしています。
『悪の花』でイ・ジュンギが演じたのは、家族を愛する理想の夫ながら、実は刑事の妻(ムン・チェウォン)に隠している過去がある金属工芸家。予測不能なサスペンスと愛の物語で、イ・ジュンギ自身も台本を読んで難役だと感じたと言います。しかし、『自白』などの社会派サスペンスで知られるキム・チョルギュ監督と話をして、「これは俳優として挑戦する価値がある作品だ」と期待が膨らみ、出演を決断したのだそう。さらに、この作品ではこれまでの役へのアプローチ法を変え、監督にコントロールしてもらうやり方をとったと語っています。
その期待どおり『悪の花』はイ・ジュンギのキャリアを更新する傑作となり、第57回(2021年)「百想芸術大賞」でキム・チョルギュ監督がTV部門演出賞を受賞するなど、高い評価を受けました。
『悪の花』は現在Netflixで配信中で、トップ10にランキング入りするなど、再び脚光を浴びています。
93号(2021年2月発売)は「泣ける!ドラマ」特集。イ・ジュンギ主演作『悪の花』や『スタートアップ:夢の扉』のほか、泣けるドラマを厳選して紹介しました。出世作となった映画『王の男』から涙の演技で定評があるイ・ジュンギ。「泣く演技は体力がいるんです。(中略)演じる側も没入してしまうので、精神的な疲労度がすごい」と言います。
『悪の花』では、イ・ジュンギ扮する主人公が泣くのはわずか1シーンながら、イ・ジュンギ史上最高とも言える涙の名シーンに。自身もインタビューで、「とても難しかったし、もっとも心に残るものになった」と語っていました。
97号(2021年10月発売)でも『悪の花』について、イ・ジュンギにインタビュー&特集をしています。イ・ジュンギ扮する主人公ヒョンスは、自身の過去を隠し、妻の前で愛さえも演じてきた人物。インタビューでは、「ヒョンスのように、僕がある悪い状況に直面して自分を隠して生きていかなければなならないとしたら、どうだろう」と、彼の送ってきた人生に深く思いを巡らせ、「僕は本来のイ・ジュンギとして、自分の人生に正直に向き合いたいです」と語っています。