サンスはスヨンとデートする間柄になったのだが、大事なデートのときに銀行内でのトラブルですっぽかしてしまい、以後は彼女から無視されてしまう。

 そのことで鬱屈した日々を過ごすのだが、さらに気になることで悩む。それは、スヨンと仲良くしている守衛のチョン・ジョンヒョン(チョン・ガラム/『恋するアプリ Love Alarm』)の存在だ。彼は将来のために勉学に励みながら銀行で働いているが、若くて人柄がいいジョンヒョンはサンスにとって強力な恋敵でもあるのだ。

 そんなサンスにも言い寄ってくる女性がいる。大学時代の後輩のパク・ミギョン(クム・セロク/『五月の青春』)であり、彼女はサンスの上司に当たる「代理」として支店に赴任してくる。

 ミギョンは裕福な家庭の出身で、洗練されたキャラクターになっている。そんなミギョンはサンスに好意を持って接してくる。

 こうして、4人の男女がそれぞれの愛の形を模索していく。

 誠実なサンスはスヨンの気持ちがわからず常に焦っているという印象だ。一方のスヨンは表情を変えずにいつも淡々としている。明らかに、相手の気持ちを読む勘の鋭さはスヨンのほうが上手(うわて)だ。彼女は複雑な家庭環境で育った影響で容易に自分を出さない癖が身についている。しかし、第5話では支店長の理不尽な接待同伴の強要をきっぱりと断っている。本当に芯が強い女性だ。

 そんなスヨンに対して、サンスはどのように愛と利害を調整していけるのか。そこが今後の展開でとても面白いところだ。

『愛と、利と』画像出典:JTBC