今年2023年は、日本における韓流ブーム20周年という節目の年です。元祖“韓流四天王”と称された、ペ・ヨンジュン、イ・ビョンホン、ウォンビン、チャン・ドンゴンの時代から、韓流ブームも変遷。元祖に続いての四天王には、クォン・サンウ、ソン・スンホン、ソ・ジソブの3人に、パク・ヨンハまたはイ・ドンゴン。
2005年~2006年頃には、ヒョンビン、イ・ジュンギ、チュ・ジフンの3人に、カン・ジファンまたはカン・ドンウォンが“新四天王”と称されました。
さらに2014年~2015年頃、次の世代の若手で“韓流新トップ3”として注目されたのが、イ・ジョンソク(1989年9月14日生まれ)、チ・チャンウク(1987年7月5日生まれ)、ソ・イングク(1987年10月27日生まれ)。この3人にキム・スヒョン(1988年2月16日生まれ)を加え、“新・韓流四天王”とも呼ばれました。
今回は、その“韓流新トップ3”“新・韓流四天王”の1人で、今なおトップ俳優として活躍し続けるチ・チャンウクをピックアップ。端正な顔立ちと多彩な演技力で、『ヒーラー~最高の恋人』(2014年~2015年)、『あやしいパートナー~Destiny Lovers』(2017年)、『都会の男女の恋愛法』(2020年)など、多くのロマンス作で甘い魅力を放ってきました。
ここでは、『韓国TVドラマガイド』のチ・チャンウク表紙号とともに、当時のインタビューや出演作を振り返ります。
★チ・チャンウクProflile
1987年7月5日生まれ、京畿道安養(アニャン)市出身、身長182センチ。2007年ミュージカルでデビューし、2008年から映画とドラマに活動の幅を広げる。2010年のドラマ『笑ってトンヘ』で注目を浴び、以降トップ俳優として一線で活躍し続けている。最新作『あなたが願いを言えば』がU-NEXTで独占配信中。
■チ・チャンウクと重なる、聡明さと孤独感、純粋さを持つ“ヒーラー”
チ・チャンウクが『韓国TVドラマガイド』表紙に初登場したのは、今から遡ること7年余り前、2015年12月発売の62号でした。
大ヒット時代劇『奇皇后ーふたつの愛 涙の誓いー』(2013年)の皇太子タファン役で日本でも人気が急上昇し、『ヒーラー~最高の恋人~』で、新・韓流四天王として注目を集めていた時期です。
同号インタビューのなかで、「人見知りで恥ずかしがり屋。親しくなると情にあつくなる」と自らの性格を分析していたチ・チャンウク。その性格は、『ヒーラー』で演じた闇の便利屋“ヒーラー”と重なる部分があります。
じつは、同作の脚本家のソン・ジナがチ・チャンウクと偶然に会ったときに「ピン!」ときて、彼を監督に推薦したのだそう。
「ジョンフ(ヒーラー)役は、これ!という俳優がなかなか見つからなかったんです。悩んでいたなか、ある映画の試写会で偶然チ・チャンウクさんにお会いしました。(中略)そのとき“あ、この感じだ!”と、ピンと来るものがありました。
外見は美しいけれど、弱々しいわけではなく、聡明さと孤独感、そして純粋さのすべてを持っている妙な雰囲気がありました。家に帰ってから彼の出演作をすべて観てみたのですが、彼はただ悲しい演技をするのではなく、本当に悲しみに落ちることができる俳優でした。私は監督にすぐさま連絡をしました。“ジョンフを見つけた!”と」(同号、ソン・ジナ脚本家インタビューより)