Netflixシリーズ『イルタ・スキャンダル〜恋は特訓コースで〜』で大ブレイク中のチョン・ギョンホ。メイキング映像などで見られるように、人懐こく、いるだけで周りの人間を楽しくさせる素の人柄でも愛されている。その人柄ゆえか、カメオ出演の多さも驚くものがある。

 有名なところでいえば、『愛の不時着』でのソン・イェジン演じるヒロイン、セリの彼(トップ俳優)役。演出が『ライフ・オン・マーズ』『ハートレス・シティ〜無情都市〜』のイ・ジョンヒョだったことから、彼の頼みを受けてのカメオ出演だった。

 ほかにもチョン・イル主演の『ステキな片想い』は、『純情に惚れる』の演出家作だったことからMC役で出演。『ロードナンバーワン』には、『ごめん、愛してる』で共演したソ・ジソブとのつながりで、古物商役でちらりと登場している。

■チョン・ギョンホが声のみで特別出演した『ケリョン仙女伝

 そんなチョン・ギョンホの特別出演作で、ぜひ観てほしいのが『ケリョン仙女伝〜恋の運命はどっち⁉〜』だ。

 アジア各地に伝わる「仙女ときこり」伝説をモチーフにしたウェブ漫画を原作にしたファタンジーロマンスで、チョン・ギョンホはなんと、仙女のヒロイン(ムン・チェウォン)の息子チョムドル役で出演。かつては人間だったが“卵”に転生したというキャラクターで、“卵”の声を演じているのだ。

 姿形は見えないが、ヒロインの大切な息子である“卵”のチョムドルが訴える声がなんとも愛らしく、孵化の兆しを見せる場面の演技などは思わず笑ってしまう。ヒロインの息子という設定もあり、幼子のような愛らしい口調も絶妙で、チョン・ギョンホの巧さを感じさせる1本だ(ちなみに孵化後は青龍に変身)。

 ほかに、キム・ソナ(蝶の頭の線虫役)、エリック(カエルのアレックス役)、チョン・ユミ(蓮の花役)という豪華な顔ぶれが声のみ出演した贅沢な1本。

 699年もの間、夫を待ち続ける仙女を、ムン・チェウォンとコ・ドゥシムが2人1役で演じているのも面白い。ドラマとしても、ほっこりキュンとできるラブコメディなので、ぜひおすすめしたい。

『ケリョン仙女伝〜恋の運命はどっち⁉〜』画像出典:tvN

●『ケリョン仙女伝〜恋の運命はどっち⁉〜』

[2018/全16話]演出:キム・ユンチョル『私の名前はキム・サムスン』『品位ある彼女』 脚本:ユ・ギョンソン 出演:ムン・チェウォン、ユン・ヒョンミン、ソ・ジフン

★ストーリー

 ケリョン山中で喫茶店を営みながら、夫の生まれ変わりを待ち続ける仙女オクナム(コ・ドゥシム/ムン・チェウォン)。道に迷って店を訪れた大学准教授イヒョン(ユン・ヒョンミン)と助手で院生のグム(ソ・ジフン)を見たオクナムは、イヒョンが夫の生まれ変わりだと直感する。

 オクナムは真実を確かめるべく上京し、2人が在籍する大学前で営むコーヒートラックで働くことに。老女のはずのオクナムが、なぜか若い女性に見えるようになったイヒョンとグムは、次第に彼女に惹かれ始める。