烏頭山統一展望台のエントランスホールでは、カラフルな地にハングルとタルハンアリ(満月甕)のイラストが描かれた「アリラン」という作品が出迎えてくれる。母音と子音を組み合わせて使うハングルと、上下2つのパーツを別々に作り熱で接合するタルハンアリは、南北の統一を象徴しているという。

ハングルとタルハンアリ(満月甕)が描かれた「アリラン」という作品には南北統一への願いが込められている

 館内には南北政府の朝鮮半島統一政策や南北関係史の展示がある。非武装地帯を象徴する鉄条網で弦が作られている「統一のピアノ」が奏でる音楽には統一への願いが込められているそうだ。

 平壌(ピョンヤン)、開成(ケソン)など北朝鮮6都市の街並みが映しだされる仮想映像を熱心に観賞していたハラボジ(おじいさん)は、北へ帰ることができない失郷民の方なのかもしれない。

 坡州市から最も近いところでは臨津江を挟んで460m、烏頭山からは2.1kmの距離にある北朝鮮。肉眼でも対岸がはっきりと見えた。

非武装地帯を象徴する鉄条網で弦が作られている「統一のピアノ」