『冬のソナタ』が日本で初めて放送されてから今年で20年。当時、これほどまで長く、多くの人に愛されるコンテンツになるとは誰が思っただろう。今や、韓流はひとつのジャンルとして定着し、新しい作品が次々と日本でも放送・配信されている。
そこで、この20年を振り返り、ペ・ヨンジュン、イ・ビョンホンらの「元祖韓流四天王」から始まる、時代ごとにブームを牽引してきたスターたち、歴代“韓流四天王”を分析する。(記事全2回のうち前編)
■元祖“韓流四天王“ペ・ヨンジュン、イ・ビョンホン、ウォンビン、チャン・ドンゴン
2003年、NHK-BSで『冬のソナタ』が放送され、主演のペ・ヨンジュンが爆発的人気に。これが、いわゆる“第一次韓流ブーム”の幕開けだ。2004年のペ・ヨンジュン初来日時には羽田空港に約5000人のファンが詰めかけたほど。同年11月の来日時は機動隊が警備のために出動するなど、異例の事態となった。
『冬ソナ』に続いて放送された『美しき日々』『オールイン 運命の愛』が、さらに韓流ブームに火を注ぎ、主演のイ・ビョンホンがペ・ヨンジュンと並ぶ韓流スターに浮上。2006年には、俳優としては世界初の東京ドーム初の単独公演(ファンミーティング)を開催、4万5000人を熱狂させたことは、もはや伝説だろう。
柔らかな貴公子イメージのペ・ヨンジュン、タフな魅力を持つイ・ビョンホンという真逆のタイプの2人に、『秋の童話』や日韓合作ドラマ『フレンズ』で注目されていた“アイドル系(元祖顔の天才)”ウォンビン、『イヴのすべて』の“正統派”チャン・ドンゴンを加えた4人が“韓流四天王”と呼ばれた。ちなみに、日本で初めて地上波放送されたのは、2002年の『イヴのすべて』(テレビ朝日系列)だった。
■“韓流四天王“第2世代、クォン・サンウ、ソン・スンホン、ソ・ジソブ、パク・ヨンハ
NHKでの放送に続き、2004年にはフジテレビで『天国の階段』が、2005年には『夏の香り』がTBSで、それぞれ民法地上波初放送され、クォン・サンウ、ソン・スンホンが日本でもブレイク、元祖四天王に次ぐスターとして注目された。
現地のリアルタイムの情報を追うマニアなファンが増え始め、CSの韓流専門局も加入者が増加した頃。KNTVで韓国の大ヒットロマンス『ごめん、愛してる』が2005年に放送されるや、韓流ファンの間では主演のソ・ジソブ沼にハマる人が続出した。クォン・サンウ、ソン・スンホン、ソ・ジソブに至るまで、孤独な男性主人公、肉体美を誇るモムチャン俳優が時代の流行に。
一方、日本で本格的に活動するケースも出てくる。『冬のソナタ』で名を知らしめたパク・ヨンハだ。『オールイン』の主題歌を“覆面歌手Y”として歌っていた彼は、2004年に歌手として日本デビュー。横浜ランドマークタワーで行われた初のミニコンサートでは、約7000人が押し寄せ、感極まったパク・ヨンハが涙を流したエピソードはあまりにも有名だ。日本での音楽活動を通じて多くのファンに愛され、韓流スターの新たな系譜を作った。
ちなみに、この4人はもともとプライベートでも親友として知られ、クォン・サンウとソン・スンホンは1976年生まれ、ソ・ジソブとパク・ヨンハは1977年生まれという同世代だ。