――キム・ユンジンさんが演じたヤン・シネ弁護士は、映画の展開をリードし、緊張感を維持していく上で非常に重要な人物です。彼女をキャスティングした理由は?
キム・ユンジンさんはこの映画にとってかけがえのない存在でした。彼女はこれまで、ほかの作品でも専門的な職業を持つ役柄を完璧に演じていました。そして、犯罪スリラーである今作でも、難しい役でしたが最高の演技力を見せてくれました。彼女の繊細な視線と微妙なセリフを追っていくと映画のストーリーにさらに集中することができると思います。それは彼女という俳優が持つ稀有な演技力のおかげです。
――ソ・ジソブさん演じるユ・ミンホの恋人キム・セヒは回想場面にのみ登場し、いくつもの顔を見せるというミステリアスなキャラクターです。この役にドラマ『グリッチ 青い閃光の記憶』のナナさんを選んだのはなぜですか?
ナナさんは強烈なイメージを持ちながら、そのすべてがベールに包まれているような神秘性を与える俳優だと思っています。そのような彼女の印象がキム・セヒというキャラクターを演じるのに最適だと考えました。実際にキム・セヒを完璧に演じてくれました。抑制された動きとセリフの運びをみると、彼女が俳優としての基本をいかにしっかり備えているのかがわかると思います。