朝鮮王朝建国に尽力した第3代王・イ・バンウォンの生涯を描いた韓国時代劇太宗イ・バンウォン~龍の国~』(2021年)。チュ・サンウクが新たな切り口のイ・バンウォンを演じ、KBS演技大賞を受賞するなど、高評価を得た本格時代劇だ。

 その撮影の一部は、温達(オンダル)観光地で行われた。高句麗の王女・平岡(ピョンガン)と結婚し、貧しくも武将として頭角を現した温達の名前が付いたテーマパーク。

 高句麗の王宮や街並みを再現したオープンセット場では、他にも『太王四神記』『善徳女王』『花郎<ファラン>』など数多くの韓国歴史ドラマの撮影が行われている。

 温達観光地がある韓国内陸部の丹陽(タニャン)を紹介しよう。

■丹陽のお勧め観光スポット、内陸部ならではの自然を満喫!

 忠清北道の北東部にある丹陽は、東側に小白山脈がそびえ、漢江の支流である南漢江や広大な湖があり、「韓国の桂林」と言われるほど風光明媚で大自然を堪能できるエリアだ。

 タクシードライバーの話では、パラグライダー、ラフティング、ジップワイヤーなどのアクティビティを楽しむために、最近は欧米からの観光客が増えているという。

 特にお勧めの観光スポットが、南漢江に浮かぶ嶋潭三峰(トダムサムボン)だ。凛々しい将軍峰を中心に、その左側には妊娠した妾峰、右にはおとなしく後ろ向きに座る妻峰が並ぶ。

「韓国の桂林」と呼ばれる丹陽の名勝地で南漢江に浮かぶ嶋潭三峰

 また、200万年前に形成されたという古藪(コス)洞窟も圧巻だ。全長1,356メートルの3層構造の天然洞窟。ポタポタと滴り落ちる地下水の音や自然が作り出した石灰岩の浸食など、古代のロマンと神秘を感じることができ見応えがある。

200万年前に形成されたという古藪洞窟は古代のロマンと神秘を感じることができる

 南漢江の絶壁に建つ万天下(マンチョナ)スカイウォークには、床がガラス張りの展望エリアが3本突き出ている。80~90メートルの高さから周囲の山々や南漢江に架かる橋を一望できる。