ASTROチャウヌに続く、韓国の新たな“顔面国宝”キム・ヨンデ。『ペントハウス』や『流れ星』などで注目を集めた彼が主演するファンタジーロマンス昼に昇る月』がU-NEXTで好評配信中だ。

ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』など名作を生み出したENAチャンネルの放送作品としても注目されている本作。原作は、韓国の超人気ウェブ漫画で、漫画から出てきたようなキム・ヨンデ演じる主人公の美ビジュアルに目を奪われる。

■キム・ヨンデが贈る最新ファンタジーロマンス『昼に昇る月』

 主人公は、最愛の女性に殺害された新羅(シルラ)のエリート貴族ドハ。憎しみのあまり成仏できず、彼女の転生に憑く“地縛霊”となってしまった男だ。そして、1500年の時を経て、ついに彼女の19回目の転生・消防士ヨンファに復讐するチャンスを得た彼は、ある男の身体に取り憑く。

 その身体の持ち主は、なんと元アイドルの国民的スター、ハン・ジュノ!

 世間知らずでわがままなトップスターが、気品とカリスマに溢れたクールな男に激変し、周囲は戸惑うが……というところから物語は始まるのだが、これが期待以上の面白さなのだ。

 転生ロマンスといえば、『生まれ変わってもよろしく』『この恋は不可抗力』など、昨今の韓国ドラマの潮流。だが、本作の主人公は、自分を殺した女の生まれ変わりだという理由から、隙があればヒロインの息の根をとめようと息巻いており、既存のドラマと違った雰囲気だ。

 にもかかわらず、彼女に危険が及ぶと、つい反射的に身体が動き、助けてしまう。「他の者の手ではなく、自分の手で殺したい」と言うものの、彼女を見つめる眼差しには優しさや愛おしさが溢れ出てしまい、因縁の女性の面影を重ねては動揺し……と、もはやそれは愛ではなく何?と思われる言動の数々に萌えずにはいられない。

『流れ星』でもトップスターを演じたキム・ヨンデだが、本作では、スターといえど新羅の貴族が取り憑いている状態なので、やたら威厳があり、その微妙なズレが面白いわカッコいいわで見ていて飽きない。

 さらに、愛と憎しみの間で揺れ動く寂しげな表情、過去の秘密を隠すミステリアスさもたまらない。悲しき宿命を背負う神羅の貴族ドハと、彼が乗り移ったトップスター、ジュノという一人二役の演じ分けもハマっており、一口で二度おいしい役どころだ。

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