その後は、様々なミッションをチャレンジするコーナーに。クリアするたびファンに渡せるプレゼントが増えるため、プレッシャーがかかるなかでの挑戦だ。ここでは、即興コントや、ユニークな楽器“オタマトーン”でOSTの演奏、日本語の早口言葉に、写真を見てそのキャラクターのモノマネをするという難題まで、実にさまざまなミッションに挑み、ファンを楽しませてくれた。

 あっという間に、本編は終わりの時間に。「楽しかったですか? こうして東京で皆さんと幸せな時間を過ごせるとは想像していたんですが、まさか現実になるとは思いませんでした。短い時間だったけれど、とても大切な時間となったので、ずっと長く記憶に残ると思います。ありがとうございました」と、ファンへの感謝の思いを伝えた。

 そして、本編最後は、この日のためにたくさん準備したという日本語楽曲「夏の終わりのハーモニー」(原曲:井上陽水)を熱唱。歌の上手さに会場が酔いしれるなか、深々とお辞儀をしてステージを去った。

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 しかし、もちろん、ここでは終わらない。アンコールでは、なんと客席2階からアン・ヒョソプが登場し、会場は歓喜の渦に。ファンに手を振りながら周り、再びステージへ。「皆さんが家に帰ってしまうんじゃないかと心配していました。できれば一人一人とお会いしたかったのですが、安全の問題でこのような形になりました。でも、(2階の皆さんにも)近くでお会いできて嬉しかったです」と話した。

 さらに、「このまま帰るのは寂しいので、もう少し遊んでみたいと思います」と、嬉しい提案が。「そうだ、一緒に写真を撮りましょうか。撮りたかったら撮ってもいいですよ」と、司会なしでアン・ヒョソプが自ら進めていく自由でラフなステージがスタート。

 ここで、ファンからのメッセージ映像がスクリーンに映し出されるサプライズが。その映像を、柔らかな表情で見つめていたアン・ヒョソプ。「皆さんのメッセージを見ると、どうやって返したらいいんだろうと考えたりしますが、やはり一生懸命仕事をするしかないと思っています!」と、誓いにも似た言葉をファンに伝えた。

 そして、おもむろにステージ上に用意されていたピアノの前に座ると、「子どもの頃から、今もそうですが、ピアノを弾きながら遊んでいました。なので、家でやっているような姿を皆さんにお見せしたいと思います」と語り、幼少期から使っているというボロボロに使い込んだ楽譜を取り出し、ピアノを弾き始める。

 まずは、『社内お見合い』の劇中でも弾いた「River Flows In You」(原曲:イルマ)をさらさらと奏でる。あまりにも素敵だ。2曲目は、イ・ジョクのラブバラード「心配しないで、君」。これは、『恋のスケッチ〜応答せよ1988〜』のOSTとしても知られる名曲で、まるでピアノと戯れるかのように鍵盤の上を滑らかに指を踊らせる。本当に楽しそうに弾いているのだ。

「この歌もご存知だと思います」と話し、The Beatlesの「Let it be」も弾き語り。「皆さん、一緒に歌いますか?」とサビの部分を会場のファンと一緒に合唱するという感動的な展開に。もう1曲、彼が選んだのは、キム・ドンリュルの「感謝」。「皆さんにどんな言葉を伝えたいか考えてみたとき、この歌詞がぴったりだと思い選びました」と話し、心を込めて歌うアン・ヒョソプ。「未熟な私の心が誰かの力になるとは、それだけであなたに感謝します」という歌詞が胸に響く。

 歌の途中で、ファンのために書いてきたという韓国語の手紙を読み上げ、あらためて大きな愛に感謝を伝えた。最後は「またお会いできる日を待っています。愛してる」と日本語で伝え、何度も大きく手を振りながらステージをあとにした。

 約2時間半たっぷり、アン・ヒョソプという人の深い魅力に触れたひとときとなった。

 さらにパワーアップしたステージになるというアンコール公演のため、2024年2月に再び来日するアン・ヒョソプ。今度はどんな姿でファンを虜にするのか、楽しみだ。

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●アン・ヒョソプProfile

1995年4月17日生まれ。188cm。6歳のときにカナダに移住し、17歳のときに単身帰国。JYPの練習生を経て、2015年に短編ドラマ『ポンダンポンダン 王様の恋』で俳優デビュー。2022年の主演ドラマ『社内お見合い』の世界的ヒットにより一躍スターダムに。出演作に『トップマネジメント』『30だけど17です』『アビス』『ホン・チョンギ』『浪漫ドクター キム・サブ2&3』『いつかの君に』など。

●公演情報

「AHN HYO SEOP ASIA TOUR<THE PRESENT SHOW in TOKYO>here and now'Once more」

日時:2024年2月12日(月)13時開場/14時開演

会場:東京ガーデンシアター

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