世界中から熱視線を浴びたパク・ミニョン主演の『私の夫と結婚して』。最終回を迎え、ナ・イヌ演じる“アシスト紳士”ユ・ジヒョク部長ロスの人も多いのではないだろうか。

 そんななか、毎週発表される、TV―OTT部門「週間話題の人ランキング」で、7週連続1位だったパク・ミニョンを抜き去り、堂々の1位を獲得した俳優がいる。悪女チョン・スミン役のソン・ハユンだ。

 韓国ドラマは、昔から「悪女がブレイクすればドラマも当たる」といわれてきた。 

 古くは、視聴率45.3%を叩き出した『天国の階段』(2003年)のキム・テヒ。『シークレット・ガーデン』(2010年)や『奇皇后』(2014年)などで人気のハ・ジウォンも悪役で注目された代表格だ。

 近年は特に、際立つ悪女が毎年誕生している。なかでも、ヒロインを凌駕する人気を得た“3大悪女ブレイク女優”が、ソン・ハユン、イム・ジヨンキム・ソヨンだろう。

■究極の“かまってちゃん”『私の夫と結婚して』ソン・ハユン

サム、マイウェイ〜恋の一発逆転!〜』(2017年)や『恋のプログラミング〜ダメ男の見分け方〜』(2020年)などで「いいひと」キャラが定着し、長らく“知る人ぞ知る”俳優ポジションだったソン・ハユン。

 そんな彼女にとって、2005年に『テルン選手村』で俳優活動を始めて以来(当時の活動名はキム・ビョル)はじめて本格悪役を演じることになった『私の夫と結婚して』は、最高の転機となっている。

 パク・ミニョン演じるヒロイン、ジウォンのいちばんの親友を公言する“友達想いの優しい子”でありながら、ジウォンが自分より幸せになることは許さず、横取りしていくスミン。

 自ら手を下すのではなく、人の懐に入り込んで同情を誘う――。スミンの生き方、やり方、奪い方は、実社会でも“ありえる”ことばかり。その生々しくもこざかしい、究極の“かまってちゃん”ぶりに釘付けになった。怒りを抑えたときに細かく震える唇、揺れる目つき、どれも印象的だ。

 自分とはかけ離れすぎたキャラクターのため、理解できずに苦しんだソン・ハユンは、じんましんに悩まされたりしながらも懸命に役と向き合い、カウンセラーのアドバイスも受けた。SNSのアカウントも一時削除し、友人との連絡も絶って孤独なスミンとともに生きたそうだ。

 その結果、スミンは嫌われたが、女優ソン・ハユンは支持された。

『私の夫と結婚して』で演技人生における“倦怠期”を克服したというソン・ハユン。今後どんな役柄を演じていくか期待が高まる。

『私の夫と結婚して』はPrime Videoで独占配信中

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