■“理想の婿”としても完璧!親しみやすさのチ・チャンウクvs愛嬌満点パク・ヒョンシク
彼らの魅力は、母親世代の心も掴んだ。
チ・チャンウク演じるヨンピルは、ヒロイン、サムダルの母親に懐きまくり、実の親子のように接しているのも高ポイントだ。非の打ち所のないイケメンなのに、“隣の息子”的な親しみやすさを醸してしまう、チャンウクの演技の巧さに唸るばかりだ。
パク・ヒョンシク扮するジョンウも、負けてはいない。ハヌルの家の屋根部屋に引っ越してきた彼は、最初こそ彼女の母親をはじめ家族に誤解されるが、持ち前の愛嬌とハヌルに対する“本気”さで、“婿にしたい男”の座を得ていく。
このあたりのヒョンシクの演技の見事なこと! 自分の彼女とその親との間にはさまれたときの絶妙なバランス感覚、ご機嫌とりが最高で、爆笑させられることたびたびだった。
もちろん、恋人としても彼らの「愛し方」は完璧だった。
たとえば、ヨンピルはサムダルに対して、いたずらっこのようにからかったり、本気でワカメをぶつけ合う言い合いをしてみたりと、いかにも“幼なじみ”の接し方をする。が、この遠慮のなさは、互いに心を許しているからこそできるもので、その“心の近さ”に萌えてしまう。
さらに、サムダルが何かしら問題があって島に戻ってきたのはわかっていても、理由を聞こうとしない。なぜなら、彼女が間違ったことをしたわけじゃないと当たり前のように信じているから。そのさらっと深い愛情が素敵なのだ。
何より、どんなときも平気な振りをするサムダルを見て、瞬時で異変を察知し、「大丈夫か?」と気遣うことができるのは、ヨンピルだけ。チ・チャンウク特有の甘く柔らかな声のトーンで「大丈夫か?」と言われたら、その優しさに落ちないわけがない。
『ドクタースランプ』のジョンウも同じく。頑張りすぎて心を病んだハヌルに、「頑張れ」と無責任に言うのではなく、「俺たち、倒れたついでに少し休もう」と寄り添う。
ハヌルが何も言わなくても、彼女がどんなに我慢しているかを感じているジョンウ。どんな理不尽なことも理解して受け入れようとしてしまうハヌルを案じ、「もう我慢したり、人に譲ったりしないでほしい」と話す。誰よりも理解して、誰よりも案じて、すっと手を差し伸べる。完璧彼氏じゃないか!
共に想いが通じ合ってからの、甘えっぷりもいい。甘く、生っぽい色気が出てしまうチ・チャンウクか、甘く、母性本能くすぐるような可愛さに溢れるパク・ヒョンシクか。
いずれにしても、イケメンオーラがダダ漏れで、見ているだけで幸せな気分にさせてくれる。
初恋相手として、理想の恋人として、そして、理想の婿として、傷ついた彼女たちを包み込む素敵男子、2人。チ・チャンウク、パク・ヒョンシク沼は、当面続きそうだ。
ちなみに、『私の夫と結婚して』の“言葉少なだけど常に傍らで守り抜く男”ユ・ジヒョク部長(ナ・イヌ)、『マイ・デーモン』の“人を惑わす悪魔だけど窮地を助けてくれるツンデレ男子”チョン・グウォン(ソン・ガン)も、理想の彼氏としてかなり上位であることを付け加えておく。
そんななか、『涙の女王』の“嫁の家族にこき使われまくりだがデキる夫すぎる”ペク・ヒョヌ(キム・スヒョン)も、このレースに乗り込んできて、ますます目が離せない!