たとえば、チェ・ジョンヒョプがドラマの中で語っていた「사랑해 サランヘ/愛している」「가지마 カジマ/行くな」といった言葉、さらに二階堂ふみが印象的につぶやいた「나도 사랑해 ナド サランヘ/私も愛している」には愛らしいニュアンスがあった。

 ましてや、火曜日の午後10時から放送というゴールデンタイムにこうした韓国語が飛び交うというのは画期的なことだったかもしれない。

『Eye Love You』はNetflixでも配信されており、通常のテレビ放送だけでなくて、幅広いスタイルでドラマを見ることができる。そういう中で韓国語が流れるドラマが目にとまれば、韓国語への興味もかきたてられるかもしれない。私は『かんたん韓国語読本』でこう強調している。

「確かに、語学を学ぶというのは辛抱が必要ですが、ただ歯を食いしばって頑張るというのは限界があるでしょう。やっぱり本当に自分が好きなことから言葉を覚えていくということが大事なのでは……。そういう意味で、ドラマの印象的なシーンを通して韓国語に興味を持って学び始めるというのは、とてもいいことだと思います」

 日本と韓国が近くなったと感じることが『Eye Love You』の中にたくさん出てきていた。そう感じられる瞬間は本当に嬉しかった。