●ペク・ヒョヌ(キム・スヒョン)
子供の頃から頭脳明晰で運動神経が抜群。ソウル大学を出た法律家でもあり、巧みな戦略で最後は没落した財閥家を復活させる立役者になる。完璧なキャラだと思えるのだが、極端に落ち込んだときは酒に酔って泣きじゃくる。感情の落差が極端なところに人間味があった。何度も死にかけるが不死鳥のように蘇るところは「韓ドラあるある」と納得できた。
●ペク・ドゥグァン(チョン・ベス)
龍頭里(ヨンドゥリ)の里長をしていたが、選挙で落選して情けない境遇となった。一見すると凡庸な印象が強いのだが、とぼけた味を出しながら没落した財閥家の面倒を見ることで自らの評価をアップさせていた。
●チョン・ボンエ(ファン・ヨンヒ)
心優しい母親の典型。ヒョヌが殺人容疑を解かれて釈放されたとき、誰よりも真っ先に抱きしめたかったはずなのに、せっせと息子の好物を作っていた。あのシーンこそが母親の愛情を一目で表していた。
●ペク・ヒョンテ(キム・ドヒョン)
ボクシングジムを運営しているのに生活力がなく、妻と別居して実家で両親と同居している。居候となったスチョルと妙に気が合って、彼のボクシングの師匠となる。そのときのコーチぶりは別人のように頼もしかった。
●ペク・ミソン(チャン・ユンジュ)
『涙の女王』で個人的には最も愛すべきキャラだった。うるさいだけでなく、会話の中には歴史的な教訓も混じっている。若いときはヤンキーだったが、意外に教養があるのだ。処世術にたけており、美容院を経営しながら博士課程で学習中の夫と子供をアメリカに留学させるほど甲斐性がある。彼女が画面に出ると、見ていてなぜか嬉しくなった。
●ユン・ウンソン(パク・ソンフン)
本当に狡猾な男で、彼が出てくるだけで嫌悪感を持った人も多いだろう。そういう意味でも、最後まで完璧に悪役に徹していた。彼がいなければ、『涙の女王』もあれほどスケールが大きい場面設定ができなかっただろう。まさに、主役と同じ存在感があった。
●モ・スリ(イ・ミスク)
序盤は、会長の愛人ながら常識的にふるまい、むしろ好意的な人物と思われた。しかし、息子のウンソンと一緒に「乗っ取り」を画策する悪人に早変わりした。成り上がるために、どんな悪事もやりとげる恐ろしい女性。あまりに惨めになって行く最後の姿に留飲を下げた人も多かったことだろう。
●配信情報
Netflixシリーズ『涙の女王』独占配信中
[2024/全16話]演出:チャン・ヨンウ『不可殺』『抱きしめたい~ロマンスが必要3』、キム・ヒウォン『ヴィンチェンツォ』『シスターズ』 脚本:パク・ジウン『愛の不時着』『星から来たあなた』
出演: キム・スヒョン『星から来たあなた』『サイコだけど大丈夫』、キム・ジウォン『私の解放日誌』『太陽の末裔 Love Under The Sun』、パク・ソンフン『ザ・グローリー〜輝かしき復讐〜』『サイコパスダイアリー』、クァク・ドンヨン『雲が描いた月明り』『ヴィンチェンツォ』