ジュノ2PM)主演『赤い袖先』に続く大ヒットロマンス史劇として2023年に一大ブームを生んだ『恋人〜あの日聞いた花の咲く音〜』(以下、『恋人』)。自由気ままに暮らし愛を信じていなかった男と、愛する人と結ばれることを夢見る世間知らずな両班令嬢の切ない愛は『風と共に去りぬ』の朝鮮版と言われている。

 本作で、つかみどころのない男から一転、一人の女性への愛を貫くイ・ジャンヒョンをカリスマたっぷりに演じたのは、演技派トップ俳優ナムグン・ミン。『ストーブリーグ』『黒い太陽~コードネーム:アムネシア~』で強烈な個性を発揮したナムグン・ミンに、本作に賭ける強い想いを訊いた。(記事全2回のうち前編)

■「愛を信じず、勝手気ままに生きてきた男が、一人の女性と出会い、愛を悟る。イ・ジャンヒョンは本当にカッコいいキャラクターなんです」

ーー10年ぶりの時代劇、しかもロマンス作でした。
「日本の方はロマンス作が本当に好きですよね。僕はロマンスが得意なんですが、ずっとやってなかったせいか、なぜか苦手だと思われていているようです(笑)」

――最初に『恋人』というタイトルを聞いた時のイメージ、そして撮影を終えた今、『恋人』というタイトルについてはどう感じていますか?

「本当にいいタイトルをつけたと思います。韓国語で“恋人”と言うと、とても古典的な感じなんですが、終わってみると、『ああ、本当の恋人というのは、本当の愛というのは、こういうことだと言いたくて、タイトルを“恋人”にしたんだな』と思うほど、ぴったりの内容でした。

 そういえば、ある記者の方にも質問をされたんです。『“恋人”なんてタイトル、ちょっとありきたりじゃないですか?』と。それで僕はこう答えました。『僕がそんなありきたりなドラマをやると思います?』って(笑)。ご覧になればわかりますが、そんなありきたりなラブストーリーではありません」

――今回演じた、イ·ジャンヒョンはどんな人物ですか

「彼は愛を信じていないし、勝手気ままな人物です。見た目はふてぶてしい。そんな男が一人の女性と出会って、愛が何かを悟り、誰にもできないような、一人の女性のためだけに愛を貫く、本当にとてもカッコいいキャラクターだと思います。本当にどうすればあんなにまで愛せるのか、そんな愛を見せてくれる男です」

――共感する部分もありましたか?

「共感できる部分もありますが、何しろあまりにも能力が高いキャラクターですから……」

――役のために事前に準備したことや、特に気を付けた部分があれば教えてください。

「これまでアクションシーンはたくさん撮影してきましたが、刀を使うアクションは初めてだったので、コツを掴むまで時間がかかりました。そして、やはりラブストーリーと言うこともあり、普段よりスキンケアに気をつけました(笑)」

『恋人〜あの日聞いた花の咲く音〜』(C) 2023MBC