人気時代劇『青春ウォルダム~運命を乗り越えて~』がいよいよ終盤を迎え、パク・ヒョンシクが演じる主人公イ・ファンが世子を廃されるという局面になった。しかも、思いもよらぬ場面の連続になっていく。本当に最後まで結末がわからないミステリアスなドラマだ。
なお、本作は『青春ウォルダム 呪われた王宮』というタイトルで、NHK BSP4KとNHK BSで放送中である。(以下、一部ネタバレを含みます)
■『青春ウォルダム』終盤の見せどころ、パク・ヒョンシク演じるイ・ファンの運命は?
このドラマの大きなポイントは、ヒロインのミン・ジェイ(チョン・ソニ)が東宮の内官になっているということだ。女性が内官になることはありえないのだが、それはイ・ファンが彼女に配慮した結果だ。
ミン・ジェイは両親と兄を毒殺した嫌疑を受けて逃亡している身だったが、イ・ファンが彼女を内官のコ・スンドルとしてそばに置いた。これは2人だけの秘密であったが、いずれ露見してしまうのは仕方がない。
厄介だったのは、政権奪取を狙って陰謀を働いている悪徳高官チョ・ウォンボ(チョン・ウンイン)がそれを察知したことだ。彼はすぐにこの事実を明らかにしないで、タイミングを見て世子を廃する切り札にしようと考えていた。
そんなチョ・ウォンボの思う壺になった。しかも、ミン・ジェイが世子嬪(セジャビン)を殺害した犯人と目された。さらには、嫌疑を否定すべきミン・ジェイが、両親と兄の毒殺や世子嬪の殺害を自白してしまった。とうてい考えられないことなのだが、彼女はイ・ファンを守るためにあえて自分が犠牲になろうとしたのである。
そうした心情を熟知していたイ・ファンは、ついに自分から世子の座を下りたいと国王(イ・ジョンヒョク)に嘆願した。やむを得ず、国王も世子を廃して江華島(カンファド)への流罪を申し渡した。
この展開の中で不気味な動きを見せるのが王妃(ホン・スヒョン)である。ドラマの前半では本当に人格が優れている人物として描かれていたが、後半になってくると徐々に本性を現わしてきた。彼女の出自も謎めいていたが、切羽詰まった終盤では彼女の不気味さが顕著になった。