■子悪党から大悪党に大胆変身!パク・ジョンミン

 どんな役にも成り切るという意味では、今では国民俳優と言ってもいいファン・ジョンミンに匹敵するのがパク・ジョンミンだ。

 映画『サンセット・イン・マイ・ホームタウン』の無名ラッパーやドラマ『ニュートピア』の軍人など、美男からはほど遠いが、ものすごいブ男でもない平凡な外見そのままの役がハマる。かと思えば、ファン・ジョンミン&イ・ジョンジェ主演映画『ただ悪より救いたまえ』ではトランスジェンダーを演じて見せたりする。

 本作では、頼りないチンピラから恐怖の密輸王に弓を引く悪党に華麗に(?)変身して見せた。まだ30代後半と若いので、今後さらに化けそうな逸材だ。

キム・ヘス、チョ・インソン、パク・ジョンミンらが扮する悪党たちの船上宴会で出てきたのは、ニベの刺身

■名バイプレイヤーのキム・ジョンス、密輸品の横流し役から取り締まる側へ!?

 金塊を船に引き上げる密輸船を取り締まる税関の責任者役がキム・ジョンスだったのには笑ってしまった。なぜなら、映画『悪いやつら』(2011年)では、同僚(チェ・ミンシク)に押し切られ密輸品を横流しする税関職員を演じていたからだ。彼は1964年生まれで、韓国の貿易拠点・釜山の出身なので、密輸が盛んだった時代の空気を知っているのかもしれない。

 長らくバイプレイヤーを演じてきたが、ここ数年は映画『キングメーカー 大統領を作った男』(ソル・ギョング&イ・ソンギュン主演/2022年)で事実上の朴正煕(パク・チョンヒ)を演じたり、Netflix『ボゴタ: 彷徨いの地』でソン・ジュンギ扮する主人公の父を演じたり、日本で公開中のチョン・ドヨン主演映画『リボルバー』ではチ・チャンウク扮する問題児の後始末をする重要な役割を演じたりするなど、単なるパイプレイヤーにとどまらない存在感を示している。

●作品情報

『密輸 1970』

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[2023年/韓国/129分]監督・脚本:リュ・スンワンベテラン  凶悪犯罪捜査班』『モガディシュ 脱出までの14日間』 脚本:キム・ジョンヨン、チェ・チャウォン 

出演:キム・ヘス『未成年裁判』『シュルプ』『トリガー』、ヨム・ジョンア『SKYキャッスル~上流階級の妻たち~」、チョ・インソン『モガディシュ 脱出までの14日間』『ムービング』、パク・ジョンミン 『ただ悪より救いたまえ』『地獄が呼んでいる』、キム・ジョンス『工作 黒金星と呼ばれた男』、コ・ミンシ五月の青春』『Sweet Home―俺と世界の絶望―』

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