台湾のヒット映画『聴説』(2009年)をもとに、夏のある日、スイミングプールで出会った若者たちの、きらめく青春の日々を描く韓国映画『君の声を聴かせて』。

 撮影前に3カ月ほどをかけて練習した手話を使い、恋に落ちたときめきや、人生に迷うキャラクターの心情を伝えた主演陣、ホン・ギョンノ・ユンソキム・ミンジュ​(元IZ*ONE)が日本公開を前に来日。撮影で生まれたケミストリーは未だ健在! 互いの話に「そうそう」と合いの手を入れながら、笑顔で語らった3人のインタビュー後編をお届けする。(全2回の後編)

■「細かく脚本について考えるホン・ギョンさん。手話でアドリブもし、キャラクターと一体化していました」

――ホン・ギョンさん、ノ・ユンソさん、キム・ミンジュさんは、今回、初めて共演されました。お互いの印象を教えてください。

ホン・ギョン「脚本を読んだとき、この映画は3人の人生が絡まるストーリーではあるけれど、中心にはヨルムがいると感じました。その中心をしっかりつかむことがとても重要だと思ったのですが、ユンソさんがそれをとても賢く、うまくやってくれました。そんなユンソさんを見て『どうしよう、僕のほうが年上なのに……』と思いながらも、よい影響をたくさん受けました(笑)。

 ミンジュさんは、すごくプロフェッショナルだと感じました。映画の撮影中にはいろいろ大変な瞬間があるんですが、彼女はそういうものを柔軟にうまく切り抜けていくんです。どんなに難しい場面でも、求められている以上のものを見せる姿を目の当たりにして、すごいなと感じました」

ジャパンプレミアで挨拶するヨンジュン役ホン・ギョン

ノ・ユンソ「ホン・ギョンさんが、私よりもはるかに細かく脚本について考えているのを見て、『ここまで考えられるのか』と勉強になりました。脚本にはないアドリブを手話で表現するときもあり、キャラクターと一体化している。『ヨンジュンなら本当にこうしただろうな』と思えることが多かったです。

 ミンジュさんはガウルと似ていて、とてもしっかりしています。(ミンジュを見ながら)すごくかわいくて、気遣ってあげたいと思えたので、なにも考えなくても、自然に“お姉さん”になっていました」

ジャパンプレミアで挨拶するヨルム役のノ・ユンソ