世界をまたにかけて活躍する俳優イ・ビョンホンが去る19日、釜山・海雲台区東西大学ソヒャンシアターで開催された第30回「釜山国際映画祭(BIFF)」の「アクターズハウス」に出席し“舞台恐怖症”を告白した。
■「緊張で震えてしまう」舞台恐怖症のイ・ビョンホンを救ったハリウッドの大物のひとこととは
「アクターズハウス」は演技力とスター性を兼ね備えた現代を代表する俳優が出演作と演技についてファンに語る同映画祭の名物企画。今年はイ・ビョンホンに加え、ソン・イェジン、キム・ユジョン、そして日本から二宮和也が登壇し、話題となっている。
イ・ビョンホンは16日の開会式では単独で司会を務め、今回のオープニング作品『NO OTHER CHOICE(英題)』(パク・チャヌク監督、来年3月日本公開予定)にも主演している。
1000人で満席となった会場に5分遅れで到着したイ・ビョンホンは「交通渋滞に巻き込まれトイレにも行けなかったが、皆さんに会いたくて走ってきました」とユーモラスに“謝罪”しファンから温かい拍手を浴びた。

舞台上では椅子に座りトークを披露する中、意外にも舞台に立つと緊張で震えると告白。「『こんにちは。イ・ビョンホンです』とあいさつするとまるで裸になったような感じがして、パニック状態になったこともありました」と“舞台恐怖症”を明かした。
そんなイ・ビョンホンに救いの手を差し伸べたのがハリウッドのベテラン俳優アル・パチーノだったという。イ・ビョンホンは2016年に、米・ロサンジェルスで開催された第88回アカデミー賞授賞式に参加。コロンビア出身のソフィア・ベルガラとともに外国語映画賞部門の発表者として登壇し英語でスピーチを行った。
「授賞式に出る前に現地でアル・パチーノ氏と食事した時、彼から『別のキャラクターを演じるつもりでステージに上がるようにしなさい』とアドバイスされました。でも実際、授賞式のマイクの前で『ハロー、イ・ビョンホンです』と話した瞬間、それ自体が『イ・ビョンホン』になることなので、全部元通りになってしまった。別のキャラクターをまとってステージに上がるのはとんでもないことだな、と思いました」と笑顔を交えながらユーモラスな表現で振り返った。
イ・ビョンホンは2009年に米映画『G.I.ジョー』のストームシャドー役でハリウッドデビュー。2015年には同『ターミネーター:新起動/ジェニシス』にT-1000役で出演するなど米国でも活躍している。