2019年に韓国で公開されて百想芸術大賞の大賞を受賞するなど、高い評価を受けたヒット映画『無垢なる証人』。ロッテシナリオ公募展で大賞を受賞し、のちに大ヒット作『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』を生み出した脚本家ムン・ジウォンの長編映画デビュー作である。
殺人事件の容疑者となった家政婦の弁護人と、事件の唯一の目撃者である自閉症の少女との葛藤と心のふれあいを描いた物語。弁護士を演じるのは『ソウルの春』『メイド・イン・コリア』の実力派俳優チョン・ウソン。『神と共に』シリーズの天才子役、キム・ヒャンギが15歳の自閉スペクトラム症の少女という難役を熱演している。
本作は、日本で今春に唐沢寿明と當真あみ出演で初ドラマ化、テレビ朝日系で放送されることで、今また注目を集めている。(以下、一部ネタバレを含みます)
■韓国映画『無垢なる証人』見どころは?『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』脚本家のデビュー作、日本でも今春ドラマ化
長年、人権派弁護人として活動してきたヤン・スノ(チョン・ウソン)。大手弁護士事務所に入り、パートナー弁護士になる条件として、代表(チョン・ウォンジュン)からある事件の国選弁護人を命ぜられる。
老人を殺害した嫌疑をかけられ、拘束された家政婦オ・ミラン(ヨム・ヘラン)は、自ら命を絶とうとした老人を助けようとしただけだと主張。供述に一貫性があるミランを信じ、スノは弁護を引き受ける。
検察が見つけた事件の唯一の目撃者は、事件現場の向かいに住む15歳の自閉スペクトラム症の少女オム・ジウ(キム・ヒャンギ)だった。スノはジウと接触を図り、自分だけの世界をもつジウを証人として出廷させることでミランの無実を立証しようと画策する。
しかし、ジウを知れば知るほど、彼女のずば抜けた観察力と聡明さに心を動かされるスノは、真実を明らかにすべく驚きの行動にでるのだが……。
自閉スペクトラム症の少女に扮するキム・ヒャンギの抜群の演技力が本作をけん引しているといっても過言ではないだろう。自分だけの世界をもつジウの心理を細かく分析し、大人びているようで、まだまだあどけない中学生であるジウを見事に演じている。
そして、もう1つの見どころが、ベテラン弁護士と新人検事の対決である。借金と病気を抱える年老いた父(パク・グニョン)と暮らすスノは、父からやたらと結婚を急かされ食傷気味だ。そこで仕事での出世を求め、この事件で被疑者の無罪を勝ち取るために、自閉症のジウの心を開く方法を模索する。
一方、担当検事のフィジュン(イ・ギュヒョン)は、新人で不慣れな面があるものの、最初からジウと同じ目線で話をし、彼女の証言が真実であることを確信している。
スノがジウからの信頼を得る過程で登場する「時計の音」「水玉の数」といったアイテムが重要なキーワードとなる。
「弁護士は10年後にはなくなる仕事」と言いながら、弁護士が夢だというジウ。脚本家のムン・ジウォンは、ジウの夢を『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』でヨンウに叶えさせたのだろうか。監督は『マイ・スイート・ハニ―』『戦場のメロディ』のイ・ハンが務める。
●作品情報
映画『無垢なる証人』
[2019年/129分]監督・イ・ハン 脚本:ムン・ジウォン
出演:チョン・ウソン、キム・ヒャンギ、イ・ギュヒョン、チャン・ヨンナム、ヨム・ヘラン
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