オ・ジョンセがギョンセを演じると、人間の嫉妬深さや情けなさが容赦なく縦横無尽に表現されていく。映画監督という立場がありながら、実際は臆病な小心者であることが簡単に暴露されてしまうのである。

 本作の演出を手掛けるチャ・ヨンフンは、名作『椿の花咲く頃』でもオ・ジョンセの演技の魅力を引き出し、2020年の百想芸術大賞ではドラマ部門の大賞をはじめ、オ・ジョンセ自身も助演男優賞を受賞している。

 しかも、『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』『私の解放日誌』などの人生ドラマの名手であるパク・ヘヨン脚本家の作り出すセリフに、オ・ジョンセ独自の解釈が加わると、ギョンセというキャラクターがさらに生き生きとしてくる。

 つまり、オ・ジョンセという俳優の底力が投影されると、『誰だって無価値な自分と闘っている』のギョンセは、視聴者がその言動に没入したいほどの人物像になっているのだ。

●配信情報

Netflix『誰だって無価値な自分と闘っている』独占配信中

[2026年/全12話]演出:チャ・ヨンフン 脚本:パク・ヘヨン、

出演:ク・ギョファン、コ・ユンジョン、オ・ジョンセ、カン・マルグム、パク・ヘジュンペ・ジョンオクチェ・ウォニョンハン・ソナ