■皮肉にも「ブルドーザー」の恐るべき能力を証明
ブルドーザーとは本来、土砂のかきおこしや盛り土、整地に使われれる建設機械。トラクターの前面に可動式のブレード(排土版)を装着し、進行方向に土砂を押し出すことができる。現在、アメリカのキャタピラー社と日本の小松製作所の2社で、世界市場をほぼ寡占している状態となっている。
この事件で注目されたのは「コマツのブルドーザー」のポテンシャルの高さだ。タイヤではなく、戦車と同じくキャタピラで駆動するため悪路も走行可能。装甲によって操縦席をガードすれば、警察やSWATの銃撃にも耐え、建設物を木っ端微塵に粉砕できる、戦車並みの破壊力を持っていることが証明されてしまったのだ。
なお、ヒーマイヤーが改造したコマツ製ブルドーザー「D355A」は海外の鉱山向けに開発された大型ブルドーザーだ。また、その頑丈さと踏破能力を活かし、小松製作所のブルドーザーはカンボジアで地雷除去機として活躍している。恐るべきポテンシャルを秘めたブルドーザーだが、今後ともこうした平和的な活躍を期待したいところだ。