■まぬけな冷麺タイム、イ・ジョンジエが演じたダメ男の面目が躍如

 前回、イ・ジョンジェを食べものに例えるなら平壌冷麺と書いたが、本作にはイ・ジョンジェ演じるウインが平壌冷麺を食べるシーンがある。

 大根のペッキムチ(唐辛子を使わないキムチ)を食べながら待っている彼の背後から女性店員がやってきて冷麺を置き、勝手に辛子をかけた挙句、ハサミで麺を切ってしまう。冷麺専門店ではよくあることで、そうされたくなかったら早めに言わなければならないのだが、ウインが「切らないで」と言ったのは、すでに麺が四分割されたあとだった。

 そのときのウインの悲しげな表情には笑ってしまう。ある意味、イ・ジョンジエが演じたダメ男の面目が躍如とした瞬間である。