衝撃的だった。

 それは、話題の韓国ドラマ社内お見合い』の第3話の一場面である。

 キム・セジョンが演じるシン・ハリが、アン・ヒョソプ扮するカン・テムと疑似デートでいい雰囲気になったとき、どこからともなく野球のボールが急に飛んできて、彼女の顔面を直撃したのである。

 見ていて、ありえなかった。だからこそ、よけいに笑えた。

 とはいえ、ボールが飛んでくるシチュエーションはこれっぽっちもなかった。必然性がない場面なのだ。それなのに、ただ突発性にヒロインが極端に顔面を腫らすことになった。以後、シン・ハリは左目のまわりにアザを作ったまま、しばらく画面にさらされた。

「なんでもやらされるんだ」

 ここまでラブコメのヒロインが笑いの種になるのだから、ドラマが面白くないわけがない。こうして『社内お見合い』は爆笑の連続となった。