迂闊(うかつ)だった。

太王四神記』の印象的な子役がこんなにも大成していたことに気づかなかった。

 パク・ウンビンのことである。

 ペ・ヨンジュン主演の『太王四神記』は2007年に制作されているが、ヒロインのキハ(ムン・ソリが演じた)の子供時代に扮したのが、15歳のパク・ウンビンだった。

 当時、ハッとするような美少女だった。このドラマにはユ・スンホシム・ウンギョンも子役で出ていたが、パク・ウンビンがとても目立っていた。

「あの少女はどうなったかなあ」

 そう思ったことが何度もあったが、まさか『恋慕』や『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』で「時の人」になっているとは気が付かなかった。本当に迂闊だった。

 そのパク・ウンビンが演じるウ・ヨンウ弁護士。彼女は法務法人ハンバダの新人弁護士だが、本当に魅力的なキャラクターだ。

 回転ドアにスムーズに入っていけないが、記憶力が超人的でロースクールでも主席だった。また、空気を読むことは苦手だが、クジラのことは自分が成り代わったかのように詳しい。

 そんなウ・ヨンウが、特別なひらめきで依頼人を訴訟問題で有利に導いていく。それを1話完結方式(2話のときもある)でスリリングに描いていくのが『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』の醍醐味である。