Netflixやディズニープラス(Disney+)などの配信作品を対象とした第1回青龍シリーズアワードにおいて、Prime Video配信の韓国ドラマ『ユミの細胞たち』(2021年)で主演女優賞に輝いたキム・ゴウン。
これまでも大ヒット作『トッケビ~君がくれた愛しい日々』(2016年~2017年)のコン・ユとの切ないロマンスや、イ・ミンホ主演作『ザ・キング: 永遠の君主』(2020年)の刑事役など、確かな演技力で印象的なキャラクターを生み出してきた。『ユミの細胞たちシーズン2』、最新作『若草物語』にも期待が高まる。
ここでは、そんな今勢いのある女優キム・ゴウンが、当時のイメージからは想像もできない役にチャレンジした映画『奴が嘲笑う』(Prime Videoで配信中)と、再び彼女らしさを発揮した映画『サンセット・イン・マイ・ホームタウン』(WATCHA配信中)の見どころを紹介する。
前者は『マイ・ディア・ミスター ~私のおじさん~』や映画『パラサイト 半地下の家族』のイ・ソンギュン、後者はNetflixシリーズ『地獄が呼んでいる』のパク・ジョンミンや『賢い医師生活』のシン・ヒョンビンとの共演だ。
■イ・ソンギュン主演『奴が嘲笑う』では検事役に挑戦
巨悪に翻弄される弁護士(イ・ソンギュン)が頭脳と行動力で反撃していく痛快サスペンス『奴が嘲笑う』(ホ・ジョンホ監督、2015年)。映画デビューから十数年を経て、主役を張れる俳優として地位を確立し始めたイ・ソンギュンの魅力あふれる作品だ。
イ・ソンギュンが主役で、キム・ゴウンは助演なのだが、本作での役はなんと検事。それまで演じてきた奔放な女子高校生や田舎の露天商の対角線上にある役柄だ。どう考えても荷が重い役なのだが、実際、いくらスタイルがよくても、あの童顔に法曹界のエリートは無理があった。
彼女らしさが垣間見えたのは、イ・ソンギュン扮する先輩弁護士への恋愛感情を匂わせる場面。出演時間は短めだが、この場面だけでキム・ゴウンは自分の仕事をしたといえる。