■青春映画『サンセット・イン・マイ・ホームタウン』では8キロ増量、全羅道訛りも
パク・ジョンミン主演の青春ストーリー『サンセット・イン・マイ・ホームタウン』(イ・ジュニク監督、2018年)。主人公ハクス(パク・ジョンミン)は故郷のしがらみから逃れたくて全羅北道の辺山半島を出てソウルに来たが、ある理由で辺山に戻ることになり、半ば囚われの身になる。そして、故郷ではさまざまな因縁と向き合うことになる。
その因縁のひとつがキム・ゴウン扮するソンミが絡む気まずい初恋の物語。ソンミはハクスの帰京に胸をときめかす幼なじみだ。役作りのために8キロ増量したことも奏功し、彼女本来の魅力である「足りなさ」がじゅうぶんに発揮されている。
俳優はオーラを出すことより消すことのほうが難しいといわれるが、そんなキム・ゴウンの面目躍如の作品である。地方の方言(全羅道訛り)もじつによく似合う。
物語の後半では、ソンミがただの田舎娘ではなかったことが明らかになる。その力の抜けた佇まいの中に芯の強さを感じさせる演技もキム・ゴウンならではだ。エンドロールではダンスも披露しているので、お見逃しなく。
*本コラム筆者のオンライン講座(2回)
・テーマ:「韓国人と日本人が振り返る韓流20年」
・日時:8月7日(日)、10月9日(日)※いずれも15:30~17:00
・語り手:ソウル在住の紀行作家 鄭銀淑(チョン・ウンスク)、韓国関連書籍の企画編集者 山下龍夫
日本における韓流の胎動期である90年代から現在までを世相とからめながら解説します。エンタメだけでなく、食の韓流についてもお話します。詳細とお申し込みは下記(栄中日文化センター)で
https://www.chunichi-culture.com/programs/program_195347.html