韓国ドラマを観ていると、マルチな助演俳優たちが気になってくるもの。温かい母親役から人情味あふれるアジュンマ(おばさん)、個性的なキャラまで、ドラマには欠かせない役どころを担う助演俳優たち。今回はそんな名脇役たちのベスト選、女優編をお届けする。
■『椿の花咲く頃』『私たちのブルース』イ・ジョンウン、『愛の不時着』キム・ソニョン
脇役選手権の女優編、トップバッターは映画とドラマの両方で長年活躍するイ・ジョンウン。1970年1月23日生まれで、アカデミー賞映画『パラサイト 半地下の家族』の家政婦役で一気に知名度を上げた。
近年のドラマでは母親役を演じることも多く、『知ってるワイフ』ではハン・ジミン扮するヒロインの認知症の母親、百想芸術大賞受賞作『椿の花咲く頃』ではヒロイン(コン・ヒョジン)を幼い頃に捨てた哀しい母親、『まぶしくて ―私たちの時間―』でのヒロイン(ハン・ジミン/キム・ヘジャ)の肝っ玉母さん役など、韓流ファンにもおなじみだ。
済州島を舞台に豪華出演者が登場するオムニバス形式のNetflixヒューマンドラマ『私たちのブルース』では、成功した鮮魚店のオーナーに扮し、高校時代の初恋相手だった銀行員(チャ・スンウォン)とのほろ苦い再会ロマンスを繰り広げた。主役パート以外でも物語全体にわたって登場し、気風が良く、周囲に細やかな心遣いを見せる人間味たっぷりのキャラクターを魅力的に演じている。
続いての名脇脇役女優は、キム・ソニョン。1976年4月10日生まれで、演劇界出身の実力派女優だ。『恋のスケッチ~応答せよ1988~』出演以降、ドラマでも活躍している。
『愛の不時着』では、北朝鮮の村に暮らす女性たちの1人、ユニークな人民班長役。『椿の花咲く頃』でもヒロインに絡んでくる町の賑やかな女性陣の中心人物に扮していた。『彼女の私生活』ではド派手な美術館長、『ロマンスは別冊付録』では出版社で働くワーキングマザーなど、幅広い役柄でいつも楽しませてくれる。
夫であり、ともに劇団を立ち上げた監督・脚本家のイ・スンウォンがメガホンを握った『三姉妹』にも出演。この映画により、百想芸術大賞や青龍映画賞などで助演女優賞を総なめしている。