海外での両替。円安傾向のなかでは、いかに多くの現地通貨を手に入れるかで腐心することになる。いちばんしてはいけないことは、出発前の日本の空港での両替。アメリカドルとユーロはOKだが、それ以外の通貨の両替レートは悪い。現地に着いてから両替する、という癖をつけたほうがいい。

「到着した空港に両替するところはある?」「言葉が通じる?」という不安を抱くかもしれないが、ほとんどの国で問題はない。とくに韓国は。空港の両替できるブースには日本語は書いてある。韓国語や英語が苦手でも大丈夫。日本円の現金を出せば、職員は両替だと理解してくれる。

■韓国での両替はどうする? 空港で現金を両替か、ATMでキャッシングか

 しかし僕は韓国の空港で現金を両替することはあまりない。ATMでキャッシングというパターンが多い。キャッシングというのは、クレジットカードを使って、現金を借りること。翌月に一括で口座から引き落とされる。

 なぜ、キャッシングかというと、列車やバスで国境を越えることがよくあるからだ。国境で両替しようとしても、両替所がなかったり、あっても閉まっていることがよくある。そういう場合でも、ATMの機械がポツンと置かれている。現地通貨がないと旅は不自由だから、そのATMを使う。自動的にキャッシングになってしまう。

 気になるのはそのレート。キャッシングのレートは、銀行間で外貨を決算するレートと、観光客が空港で現金を両替するレートの中間のレートが使われる。これをTTMレートという。つまり、現金で両替するよりレートがいい。しかしキャッシングは、銀行からお金を借りることになるから、当然、利息がかかる。現金での両替が得か、キャッシングが得か……。一概には決められない。利息は日割りになるから、キャッシングをした日もかかわってくる。

 キャッシングを利用する人に訊くと、「現金を両替したときとだいたい同じだと思う」という答えが返ってくることが多い。僕もその感覚でいる。

「同じぐらいなら、日本から現金を持参するより……」

 と考えてしまう。僕がキャッシングに走る理由だ。

仁川空港の出発階にもATMがある。ここの「KB」でキャッシングをしました