7月15日から、韓国入国時に求められていたQ-CODEを提出・提示する必要がなくなった。Q-CODOは健康状態などをチェックするためのもので、サイトで申請し、送られてきたQRコードを入国審査前に提出・提示するものだった。これで新型コロナウイルスの感染を防ぐための入国規制はすべてなくなった。韓国もようやく、コロナ禍前の状況に戻ったことになる。

■韓国の入国規制はすべてなくなったが……

 昨年から今年にかけ、僕は何回か韓国に入国した。そのつど、Q-CODOを取得していた。ネット申請がそれほど難しいわけではないが、宿泊先の登録でいつも悩んだ。

 泊まるホテルは、名前や住所を自分で書き込むのではなく、プルトップ方式で選ぶスタイルになっていた。新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない時期、入国者の宿泊先を把握することは重要なことだった。その人が発症した場合、場所が特定され、感染拡大の防衛線を敷くことができた。

 それはわかるのだが、いったい何軒あるのかわからない韓国のホテルを、プルトップ方式で特定することは大変なことだった。大きなホテルならいいだろうが、僕が泊まるゲストハウスのレベルになると……。宿の住所がなかなかみつからず、近くの番地を選んだことが何回かあった。

 この住所表示は難物だった。不完全な国も多く、タイのバンコクなどは、だいぶ離れたところに同じ地番があることなど珍しくはなかった。日本の沖縄もかなりいい加減だ。同じ地番が何ヵ所もあることがよくある。郵便物は配達員の経験でちゃんと届くのだが、国レベルの新型コロナ対策となるとそうはいかない。しかしいくら厳密な対策を練っても、住所がしっかり表示されないと、根本から崩れてしまう。新型コロナウイルスへの対策は、住所の精度という壁にぶつかることが多かった。

 Q-CODOは提示・提出する必要はなくなったが、コロナ禍で新設された韓国入国ツールのなかにはK-ETA(電子渡航許可証)もある。これはやや説明が面倒だ。