朝鮮王朝時代の名君イ・サン正祖)の若き姿を、1人の女性を愛した男としての側面から描いた大ヒットロマンス史劇『赤い袖先』。主人公イ・サンを演じたジュノ2PM)が俳優として名実ともにトップスターの座を確立した本作が、テレビ東京で日本初地上波放送中で注目を集めている。

 ここでは、気になる2人のロマンスを、各話ごとに解説する。(本記事はオリジナル版全17話をもとに紹介。TV放送は日本編集版の全27話。※以下、一部ネタバレあり)

■『赤い袖先』第7話「ときめく気持ち」

●あらすじ

 急きょイ・サンの沐浴の世話をすることになった宮女ソン・ドギムは、湯を注ぎ足そうとしてうっかり浴槽に。ずぶ濡れになり慌てて服を着替えるドギムだが、その姿を見て以来、サンはドギムのことが気になり、勉強も手につかない。

 さらに、宮女たちのおしゃべりを立ち聞いたサンは、王宮で誰に憧れるかという話に思わず耳をすましてしまう。そして、「世孫様を慕っている」というドギムの言葉に嬉しさを爆発させるが……。

●見どころ

 ドギムが浴槽に落ちて、濡れたままサンと抱き合う形に。以来、互いを男と女として意識し始める2人が初々しい。

 この7話で、ドギムのサンに対する想いは明確になっていく。

 たとえば、宮女などに関心を寄せることなどないと言い切っていたサンが、宮女たちのおしゃべりをくだらないと言いながら、その宮女がドギムとなると、甘くなってしまう。ドギムが誰を慕っているかという話になるとつい耳を傾けてしまうあたり、人間くさくて、愛らしくさえある。その答えが世孫様だと聞いて思わず走り出し、笑いがこみあげる様は恋する男そのものだ。

 このエピソードは原作小説にはなく、“恋する男サン”のいとおしさを表現するためのドラマオリジナルの場面になっている。

『赤い袖先』(C)2021MBC