チャン・グンソク5年ぶりの復帰作ということで、韓国で配信された当初から話題になっていた『ミッキ】』。これが、実際観てみると、ものすごい出来栄えなのである。韓国サスペンスの新たな傑作なのではないか。

 とにかく謎が謎を呼ぶ展開でハラハラヒリヒリ目が離せない。韓国では6話ごとに分けられ、パート1とパート2の間隔が2ヵ月ほど空いたという。日本ではモヤモヤせずに全話一気に観られるのは嬉しいかぎりだ。

■チャン・グンソク主演『餌【ミッキ】』は韓国サスペンスの新たな傑作!

 物語は、ホ・ソンテ演じる史上最大の巨額投資詐欺事件の首謀者ノ・サンチョンが死亡して8年後、その関係者が次々に殺され、再び彼の名に注目が集まるところから始まる。

 やがて繋がっていく詐欺事件と連続殺人事件。チャン・グンソクは、その2つの事件の謎を追う元弁護士の刑事ク・ドハンを演じている。大胆にイメチェンし、髭を生やした容貌が目を引く。

 チャン・グンソクとホ・ソンテもインタビューで言及しているが、本作はいくつかの過去と現在を行き来しながら進む展開が真骨頂だ。

 最近、この構成を採用する韓国ドラマは多く、『カジノ』や『ムービング』などもそうだが、これまた実に巧妙にできている。事件の経緯をさまざまな時代・視点で見せていき、じわじわと真相に近づいていく。気がつけば、ドラマの世界に引きずり込まれている。

 本作で扱われた詐欺事件は、2006~2008年に起きた韓国史上最大規模のマルチ商法詐欺事件であるチョ・ヒパル詐欺事件がモチーフだといわれる。主犯のチョ・ヒパルは2011年、ドラマと同様、中国で亡くなった。映画『MASTER/マスター』も題材にしていて、イ・ビョンホンが演じている。