パク・シネ&パク・ヒョンシク主演の新作ドラマ『ドクタースランプ』を観始めた(韓国ではJTBC放送、日本ではNetflix独占配信中)。高校時代から成績トップの座を争うライバルで、それぞれソウルで医師として活躍しているナム・ハヌル(パク・シネ)とヨ・ジョンウン(パク・ヒョンシク)が、トラブルに見舞われる話だ。
緩急のあるストーリー展開がすばらしく、2話まで観ただけで泣いたり笑ったり、大変な満足を得ることができた。2024年の話題の中心となりそうなドラマである。ストーリー展開より、舞台や小道具に目が行くタイプの私でもじゅうぶんに楽しめた。今回はそんな視点で1話の見どころを挙げてみよう。
■『ドクタースランプ』1話の見どころ「釜山のひなびた漁村」「地元の高校生の好成績を祝う横断幕」「縁台でマッコリを飲む人々」
『ドクタースランプ』1話の開始4分辺り、釜山の漁村風景。アップになった横断幕には、次のように書かれている。
「多大浦が誇るナム・ハヌル嬢 全国1位おめでとうございます」
主人公の女子高校生ハヌルが模擬試験で全国1位の成績を取ったことを祝っているのだ。韓国の田舎ではよく見る光景で、村からソウル大学合格者でも出ようものなら、大変な騒ぎである。
設定上の舞台、多大浦(釜山の西南端)の漁村場面では、簡易テーブルや縁台で、人々が楽しげに飲んだり食べたりしている。
そこに、トレイにマッコリの入ったやかんを載せて運ぶ満面の笑みの中年女性が登場。主人公ハヌルの母ウォルソン(チャン・ヘジン)だ。派手なストライプのラガーシャツ姿で料理を運んでいる中年男性はウォルソンの弟テソン(ヒョン・ボンシク)。姉と弟で食堂を切り盛りしているらしい。
二人の釜山弁が板についていると思ったら、チャン・ヘジンとヒョン・ボンシクとも釜山出身である。