■映画『哭声/コクソン』には男性の巫俗人も登場
なお、『殺人者のパラドックス』で、刑事は「ムーダン」という言葉を使っているが、この言葉にはどこか軽視の匂いがあるので、面と向かって使うべきではない。巫俗人(ムソギン)が妥当な表現だ。
ムーダンという言葉は日本にもかなり浸透していて、占い師、霊媒師などと訳されることが多いが、付け加えるなら、祈祷師、巫女、シャーマンといったところだろう。
主に女性を指すが、映画『哭声/コクソン』でファン・ジョンミンが扮したように男性もいて、彼らは博士(パクサ)などと呼ばれたりする。
パク・ヘイル主演映画『群山』(Prime Videoで配信中)には、群山(全羅北道)に実在するムーダンの家で、ムン・ソリ扮するバツイチ女性が人生相談するシーンがあった。