定番のラブコメから泣けるヒューマン、心震えるサスペンスまで、韓国ドラマのオールジャンルを網羅した最新保存版ムック『韓国TVドラマガイドPremium 観るべき韓国ドラマ 年代別300選』が好評発売中だ。
巻頭特集「観るべき韓国ドラマ BEST of BEST」では、『赤い袖先』『愛の不時着』などの殿堂入り傑作を紹介。さらに『ドクタースランプ』『私の夫と結婚して』などの2024年最新作紹介、2000年の第一次韓流ブームから現在までを年代別にたどる名作紹介、配信サービスごとの作品紹介やジャンル別のお薦め名作まで、300作品余りを掲載している。
ここでは、掲載作品セレクトにあたって、編集スタッフが改めて感じた韓国ドラマの力、韓流20周年の歩みと進化について、本誌人気記事「韓ドラマニア対談」でお届けする。
■「観るべき韓国ドラマ BEST of BEST」では、各時代のエポックを超えてきた最強ドラマたちを厳選！
高橋尚子（以下、高橋） 今回の企画「観るべきドラマ」のセレクトどうでしたか？ オールタイムベストにしろ、年代別にろ、本当にパワーのいる、でも楽しい作業でしたよね。
杉本真理（以下、杉本） とにかく数が半端ないじゃないですか。それこそ韓流初期といわれてる時代は、日本で観られる作品って、多くても年に50タイトルぐらいだったと思うんです。でも近年は、毎年100作以上のドラマがやってきている。ざっと数えて2000タイトル以上のなかから、トップオブトップを選ぶのですから、いろいろ迷いました。お互い、個人的韓流史として思い入れがある作品もありましたし……。
高橋 結果として近年の作品が残りました。韓流10周年のときに選定した作品とはかなり様変わりしたなというのが最初の印象でしたね。と、同時に、近年の韓国ドラマのクオリティの高さを実感しました。映像美などの技術面はもちろん、スピード、展開、テーマ性……。総合力が圧倒的に上がっています。
たとえば『バリでの出来事』や『ごめん、愛してる』（ともに2004年）などの、いわゆる“廃人（ペイン）系ドラマ（廃人と呼ばれる熱狂的ファンを生み出したロマンス作）は、忘れられない傑作だと思うけれど、心揺さぶられるロマンスとしては、サスペンス としても極上の仕上がりだった『悪の花』（2020年）のほうを、今の時代では推したいと思いました。
杉本 たしかに。ヒューマンサスペンス作品であれば、日本でもリメイクされた『魔王』（2007年）や『シグナル』（2016年）などはずっと好きだし、エポックな作品と思ってきたけれど、『悪の心を読む者たち』（2022年）と対峙したときの衝撃たるや。
高橋 そう。だからこそ、『赤い袖先』（2021～22年）の全話解説から『ペントハウス』（2020～21年）シリーズに至るまでを紹介する「観るべきドラマ BEST OF BEST」特集は、各時代のエポックをも越えてきた最新の最強ドラマたちを厳選できたと思っています。
