パク・ヒョンシク主演の韓国時代劇青春ウォルダム~運命を乗り越えて~』は、NHK BSP4KとNHK BSにおいて『青春ウォルダム 呪われた王宮』というタイトルで放送されたが、BSP4Kでは全20話のオンエアが終了した(BSのほうはまだ放送が継続中)。そこで、本連載で記してきた見どころ解説の総集編をお届けしたい。(以下、一部ネタバレを含みます)

■パク・ヒョンシク主演、人気史劇『青春ウォルダム』見どころ一挙紹介!

●ドラマの鍵を握る「呪いの書」「一家毒殺事件」

 物語の序盤から「呪いの書」と「一家毒殺事件」がドラマ全体を支配する重要なキーワードになっている。「呪いの書」は世子イ・ファン(パク・ヒョンシク)の不吉な将来を暗示する予言書であり、「一家毒殺事件」はヒロインのミン・ジェイ(チョン・ソニ)の人生を暗転させた恐ろしい悲劇だ。

 この二つが、密接に交差しながらドラマの謎めいた部分をさらにクローズアップしている。

●パク・ヒョンシクが演じる「理想の世子」

 パク・ヒョンシクが演じるイ・ファンは、まさに「世子の理想形」と言える。長身で、ルックスが完璧で、頭脳が明晰で、記憶力が超人的だ。ドラマの主役として申し分のないキャラクターである。

 過去にもイケメン俳優たちが世子を演じてきたが、その中でもパク・ヒョクシクは堂々としていて存在感が抜群だ。

●世子を苦しめる禁断の恋

「呪いの書」によって苦しめられてきたイ・ファンは、禁断の恋という新たな局面も正面から受け止めなくてはならなくなった。演じるパク・ヒョンシクがイ・ファンの恋の苦しみを透明な感性で表現していた。それは美しい花が孤高の中でスーッと立っている姿を連想させた。

●史劇の新しいヒロイン像

 ミン・ジェイは、古い価値観を打破して新しい生き方を提案できる女性像を持っていた。それほど飛び抜けたキャラクターなのだ。彼女のことを世子イ・ファンも好意的に見守っていたが、彼にとってもミン・ジェイは絶対に必要だ。

 イ・ファンは「呪いの書」によって苦しめられて窮屈な毎日を強いられている。そんな日々を変える力を持っているのがミン・ジェイであり、彼女はイ・ファンに希望をもたらしてくれる女性だった。

『青春ウォルダム~運命を乗り越えて~』(C) STUDIO DRAGON CORPORATION