●世子vs悪徳高官、宿命的な対決

 世子イ・ファンと悪徳高官チョ・ウォンボ(チョン・ウンイン)との宿命的な対決が物語を大きく動かすツボになっている。やはり有能な世子の対抗馬には、政権を独占しようとする悪徳高官の存在が絶対に欠かせないのである。

●王妃の存在

 怪しい動きを見せる王妃(ホン・スヒョン)。ドラマの前半では人格が優れている人物として描かれていたが、後半になってくると徐々に本性を現わしてきた。彼女の出自も謎めいていたが、切羽詰まった終盤では彼女の不気味さが顕著になった。

●史実に基づかない設定の面白さ

『青春ウォルダム』は史実に基づかない架空の物語設定であり、イ・ファンは頭脳明晰な上に民衆の幸福を追求できる世子になっている。

 これほどの人格者なら、国王になったときにどれほど政治的に有能ぶりを発揮するのか、と大いなる期待を抱かせてくれた。

●ミステリアスな展開

 ミステリアスな伏線の数々がドラマを華やかに彩っており、『青春ウォルダム』は最後まで予断を許さない展開が痛快でとても面白かった。

『青春ウォルダム~運命を乗り越えて~』(C) STUDIO DRAGON CORPORATION

●作品情報

『青春ウォルダム~運命を乗り越えて~』

[2023年/全20話]演出:イ・ジョンジェ『100日の郎君様』、キム・ジョンウク 脚本:チョン・ヒョンジョン『都会の男女の恋愛法』『ロマンスは別冊付録

出演:パク・ヒョンシク『ドクタースランプ』『力の強い女 ト・ボンスン』『ハピネス -守りたいもの-』、チョン・ソニ『花様年華~君といた季節~』『ボーイフレンド』、ピョ・イェジン『復讐代行人〜模範タクシー〜』シリーズ、『昼に昇る月』、ユン・ジョンソク王になった男』『砂の上にも花は咲く』、イ・テソン『愛はビューティフル、人生はワンダフル』、ホ・ウォンソ

(C) STUDIO DRAGON CORPORATION