■『京城クリーチャー』ロケ地の陜川映像テーマパークと、陜川の名刹・海印寺

『京城クリーチャー』シーズン1の舞台である京城の街並みの撮影が主に行われたのは、慶尚南道・陜川(ハプチョン)郡にある陜川映像テーマパークだ。

 朝鮮総督府や京城駅舎、1970年代のソウル・鍾路の路地、大統領官邸である青瓦台など、1920~80年代の韓国の街並みを忠実に再現したオープンセット場である。

 190坪という広大な敷地では『ミスターサンシャイン』『秘密の森』『ボストン1947』をはじめ、多くの韓国ドラマ韓国映画の撮影が行われ、出演した俳優陣の手形も展示されている。

陜川映像テーマパークにある1970年代のソウル・鍾路の路地を再現した一角
陜川映像テーマパークには、実際の68%サイズに再現した大統領官邸・青瓦台がある

 韓国南西部に位置する陜川といえば、海印寺(ヘインサ)が有名だ。伽耶山(カヤサン)の中腹にある海印寺は、新羅時代の高僧・義湘大使の2名の法孫により、802年に創建された寺院だ。

 高麗時代、(モンゴル)からの侵略の危機に遭い、仏の力で国難を克服しようと16年の歳月をかけて編纂された「高麗八万大蔵経と諸経板」は、2007年にユネスコ世界記録遺産に登録された。また、八万大蔵経を収蔵している「大蔵経板殿」は、現存するこの寺最古の建物で、1995年にユネスコ世界文化遺産に登録されている。

 年間を通じ大勢の観光客が参拝する名刹だが、特に秋には鮮やかな紅葉が訪問客の目を楽しませてくれる。

ユネスコ世界文化遺産に登録された海印寺の「大蔵経板殿」には、高麗八万大蔵経が収蔵されている

●陜川へのアクセス

釜山西部(沙上)バスターミナルから陜川バスターミナルまで約2時間