韓国料理にもMADE IN USAの影響があった

 米軍基地から横流しされた商品と聞いて思い出した人がいるかもしれないが、日本人にもよく知られている韓国の鍋料理、プデチゲも元々はPXから流れたランチョンミートやソーセージにキムチなどを加えて作った鍋物がルーツだ。

 また、辛くない料理として日本からの旅行者にも愛されているカルククスは、朝鮮戦争後、米軍からの支援物資として小麦粉が大量に流入し、政府も1962年以降、「米は贅沢品」として粉食(小麦粉を原料とした食品)を奨励したことによって広く普及していったものだ。

 2024年の人気ドラマのひとつ、Netflix配信『ドクタースランプ』で主人公ハヌル(パク・シネ)の母(チャン・ヘジン)が切り盛りしていた食堂の看板料理、ミルミョン釜山冷麺)も、入手困難だった蕎麦粉の代わりに支援物資の小麦粉で麺を練ったものが始まりである。

一見、純韓国風に見える麵料理のカルククスにも米国の影響が