本来、「長身の超イケメン俳優」の典型ともいえるキム・ナムギルが主役ならば、いくらでも「見た目がかっこいいドラマ」を作れるはずなのだが、変な虚栄心を捨てて、「お笑い」にとことん徹している。

 同時に、「これでもか」とアクションシーンを連発しながら、端緒となる出来事には明確な根拠があった。つまり、ただむやむに暴力シーンを繰り返しているわけではない。そこには、キム・ヘイルがそうせざるを得ないシチュエーションが綿密に練り上げられているのだ。特に、拳に訴える必然性が「憤怒」である。我慢に我慢を重ねた末に爆発するアクションシーンには相応の説得力があった。

 さらに、神父が主役となっているだけに、常に「懺悔」と「許し」を物語の中に組み込んでいて、ストーリー上の強弱が見る人の感情を心地よく揺さぶってくれる。

 結局、『熱血司祭2』には、制作陣がどんな手を使って次の展開を作ってくるかがわからない面白さがある。先行きが「予測不可能」というところが、『熱血司祭2』の一番の見どころになっている。

●配信情報

『熱血司祭2』ディズニープラス スターにて独占配信中(毎週金曜・土曜配信)

[2024年/全12話]演出:パク・ボラム 脚本:パク・ジェボム

出演:キム・ナムギル、イ・ハニ、キム・ソンギュン、ソンジュン、ソ・ヒョヌ、キム・ヒョンソ、キム・ウォネコ・ギュピル

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