サスペンス映画大国・韓国から新たに届いた戦慄のアクションスリラー『デビルズ・ゲーム』が全国の劇場で公開中だ。

 『ノクドゥ伝〜花に降る月明かり〜』や『今日もあなたに太陽を~精神科ナースのダイアリー~』などで知られるチャン・ドンユンがその爽やかな魅力を封印し、クレイジーな悪を怪演。

 チャン・ドンユンに対峙する熱血刑事役を担うのは『赤い袖先』ではジュノ2PM)演じるイ・サンの忠実な護衛役、『オク氏夫人伝 -偽りの身分、真実の人生-』では人情味ある陽気な使用人と、強面ながらコミカルなキャラクターで愛されているオ・デファン。初主演作にして、これまでのイメージを一新。犯人逮捕のためなら手段を選ばない男をシリアスに演じている。

■「チャン・ドンユンさんとは、“ジェファンなら、ジニョクならどうするか”その一点に集中して、演技をしよう”と話し合いました」

 韓国中を恐怖に陥れるサイコパス連続殺人事件。犯人グループを追っていた刑事ジェファン(オ・デファン)が、ついに殺人鬼ジニョク(チャン・ドンユン)を追い詰める。ところが、病室で目を覚ますと、なぜか手錠で繋がれていた。あろうことか、ジニョクと身体が入れ替わっていたのだ……。

 衝撃的な“ボディチェンジ“により、複雑化する連続殺人犯と刑事の戦いをどう演じたのか、オ・デファンに話を聞いた。

――最初に脚本を読んだ感想を教えてください。

「シナリオを何枚かめくった時、ジョン・ウー監督の『フェイス/オフ』のようだと思ったんです。でも、エンディングに強烈などんでん返しがあって、これは絶対に出演しなければ、と思いました。 ただ、実はそのとき、すでにドラマやバラエティ番組などが3作品進行中でした。なので、欲張って出演することで、作品に支障をきたしてしまうのでは、と心配していました。しかし、興味深いシナリオの構成とキャラクターが与える魅力に惹かれて、挑戦することにしました」

ーー出演の決め手はなんだったのでしょうか? また、犯人逮捕のためなら手段を選ばない刑事ジェファンと、稀代の悪人ジニョク一人二役を演じることには当初どのように思いましたか?

「やはり決め手は、シナリオの構成と“ボディチェンジ”という興味深い題材です。一人二役に関しては、あれこれ自分1人の頭で考えるというより、監督、そしてチャン·ドンユンさんとたくさん会話をしました。最初は、『体が変わるのだからお互いのトーン(雰囲気)を真似するべきか?』とも悩みましたが、真似するというより『私がジェファンなら?私が本当のジニョクだったらどうだろうか』という発想を基本に演技をしていこうと話し合い、べストを尽くして撮影しました」

――ジェファンをどういう人物だと捉えて演じていましたか?

「ジェファンは典型的な熱血刑事です。ただ、 作品の特性上、そのキャラクターに合わせて演技するのではなく、先ほど話したように『私がジェファンだったら? 入れ替わってしまったら?』という考えを基に演技プラン考えていきました。刑事ジェファンのキャラクターだけに集中するのではなく、全体的にキャラクターを構成していくために努力をしました」