Netflix感動作『おつかれさま』で、主人公エスン(IU、ムン・ソリ)の父方の祖母、エスンの母グァンネ(ヨム・ヘラン)の義母であるチュノクに扮したベテラン女優ナ・ムニ。
ドラマでも映画でもカラッとしたアクティブシニアを演じることが多い彼女だが、本作では、口数こそ多くないものの、菩薩的な佇まいと目力でドラマに重厚感を与えていた。
■『おつかれさま』エスンの祖母を演じたナ・ムニは、どんな女優?
ナ・ムニは、韓国では “国民の母” と呼ばれる女優のひとりだ。1941年に中国北京で生まれ、1945年に韓国に移った。声優、演劇俳優としてデビューして、芸歴は60年以上になる。
ナ・ムニ本来の持ち味は、苦労人で気が強く、口は悪いが腹はいいヨクジェンイ・ハルモニ(毒舌ばあさん)だ。それでいて、どこか品がある。
現在83歳となるナ・ムニ。『おつかれさま』で演じたチュノクは、主人公エスンの母グァンネの亡き夫の母役。長男を亡くし、次男と暮らしている老母という役柄のせいもあるが、本当に年を取ったなあとちょっとさみしくなった。
しかし、今や人生百年時代。これからも元気なヨクジェンイ・ハルモニを見せてくれるだろう。
■気丈で口は悪いが、情け深い女性がハマり役のベテラン女優ナ・ムニ
筆者が初めてナ・ムニを認識したのは1994年のMBCドラマ『ソウルの月』だ。タルトンネの下宿の大家役で、息子のような下宿人を演じたのはチェ・ミンシクとハン・ソッキュという後の二大スターである。
近年は、人情味あふれるヨクジェンイ・ハルモニ(毒舌ばあさん)の魅力を存分に発揮している。
2020年の映画『オ!ムニ』では、引き逃げに遭った孫の犯人探しに奮闘する認知症のアクティブシニア。2017年の映画『アイ・キャン・スピーク』では暗い過去を清算するため必死で英語を学び、身を切る舞台へと上がっていく勇敢なハルモニに扮した。
2013年の映画『怪しい彼女』では、口の悪さと頑固さで周囲に迷惑をかけまくるトラブルメーカー。そして、2010年の映画『ミス・ギャングスター』では、海外養子に出した息子会いたさに銀行強盗を企てる老女をキム・スミ(故人)やキム・ヘオクとともに演じた。