若き弁護士たちの置かれた立場を鮮明に描いていた群像劇の『瑞草洞<ソチョドン>』。一緒にランチを食べる仲間5人は、みんなアソシエイト弁護士である。独立した法律事務所を持っているわけではなく、給料をもらいながら弁護士活動を続けている。それだけに、自分が思うとおりに生きていけないところがある。(以下、一部ネタバレを含みます)
■有能なアソシエイト弁護士たちの群像劇『瑞草洞<ソチョドン>』
アソシエイト弁護士のことを、日本ではよく「イソ弁」と言っていた。これは、「居候(いそうろう)弁護士」の略だ。言葉のニュアンスから「急いで弁当を食べなければならない」というイメージがあって、「イソ弁」は同じ意味の「アソシエイト弁護士」よりは、どこか哀愁が漂うのだが……。
それはともかく、『瑞草洞<ソチョドン>』に登場する5人のアソシエイト弁護士は、みんな有能だ。次の顔ぶれとなっている。
1991年生まれのアン・ジュヒョン(演者イ・ジョンソク)は弁護士9年目。
1993年生まれのカン・ヒジ(演者ムン・ガヨン)は弁護士1年目。
1989年生まれのハ・サンギ(演者イム・ソンジェ)は弁護士5年目。
1990年生まれのペ・ムンジョン(演者リュ・ヘヨン)は弁護士8年目。
1990年生まれのチョ・チャンウォン(演者カン・ユソク)は弁護士4年目。
この5人がソウルの瑞草洞(ソチョドン/裁判所が近くにあるので法律事務所が多い地域)にあるヒョンミンビルで勤務している。もとはそれぞれ別の法律事務所に勤務していたが、合併によって「法務法人ヒョンミン」の同僚同士となった。それでも、アソシエイト弁護士と「ボス弁」(法律事務所のトップ)との立場は変わっていない。
ジュヒョンの場合は、ボス弁と意見が合わなくなってきた。ドライすぎるボス弁のやり方があまりにもビジネスライクであり、情を重んじるジュヒョンとしても不満が高まっていた。彼はアソシエイト弁護士が9年目であり、独立する実力が十分ある。それなのに、今までは居心地が良くて独立しようと思わなかった。しかし、そろそろ独立すべきなのかと思い始めていた。
